空き家問題解決へ向けて新たに参画するクラウドローンとWAKUWAKU

クラウドローンとWAKUWAKU、空き家問題解決へ新たなステップ

近年、空き家の問題は日本社会において深刻な課題とされています。市町村ごとに異なる事情や背景がある中で、全国的にその数は増加の一途を辿っており、2023年の統計によれば、全国で約900万件、空き家率は13.8％と、過去に類を見ない高水準に達しました。こうした状況を受けて、株式会社クラッソーネが取りまとめる「全国空き家対策コンソーシアム」に、クラウドローンと株式会社WAKUWAKUの2社が新たに加わることが発表されました。

参画企業の意義と目的

クラウドローンは、個人向けのローンを一括比較できるオンラインプラットフォームを運営しており、空き家に関するローン情報を提供することで、金銭面からのサポートを強化する目的があります。一方、WAKUWAKUは「リノベ不動産」というプラットフォームを運営し、中古住宅の流通やリノベーション支援を行っており、空き家の活用を促進する役割が期待されています。この両社による参画は、空き家所有者が直面する問題解決に向けた大きな一歩といえるでしょう。

空き家問題を取り巻く現状

空き家の増加は、相続や除却、売却など多岐にわたる問題に絡んでおり、専門分野の知識が必要とされています。そのため、行政単独での解決は難しく、さまざまな事業者が協力することで、より包括的な支援が求められています。コンソーシアム設立の背景を理解することで、各企業の役割や今後の展望が見えてきます。

コンソーシアムの今後の活動計画

全国空き家対策コンソーシアムでは、空き家所有者を対象にしたセミナーや相談対応を行い、空き家問題に関する情報提供や支援を進めます。具体的には、空き家所有者向けセミナーや、行政職員を対象とした対策支援のための研修も実施されます。加えて、空き家問題に関連する研究や調査も行われ、参画事業者同士のマッチングを促進し、解決策を見いだすためのネットワークづくりが進められています。

空き家問題解決に向けたセミナー開催

2025年2月には、空き家に悩む方々や、将来的に実家を相続する予定の方を対象に「すまいの終活フェスティバル2025」というオンラインイベントが開催されます。このイベントでは、空き家解決に関するさまざまな知見が提供される他、作家の高殿円氏による著書のプレゼントなども企画されています。参加費は無料で、誰でも参加できるため、空き家問題に関心のある方には絶好の機会です。

参画企業の代表コメント

クラウドローンの代表取締役村田大輔氏は、「当社のオンラインプラットフォームを通じて、全国の銀行が提供する空き家ローンを仲介し、購入とリフォーム、解体費用のサポートを行います。特に、不動産価値が低いために担保設定が困難な場合でも、個人与信による無担保融資で支援できることに意義を感じています」と述べています。

また、WAKUWAKUの代表取締役 CEO 鎌田友和氏は、「全国130拠点を展開するリノベ不動産を通じて、中古住宅への顧客ニーズに応えることが重要と考えています。空き家対策コンソーシアムへの参加により、空き家問題解決に貢献したい」と語っています。