大阪発、医療の未来を切り拓くひとひとケアクリニックの挑戦
大阪市生野区に位置する「ひとひとケアクリニック」は、2023年3月16日より、多言語コミュニケーションソリューション「VUEVO」とその関連技術「VUEVO display」を日本国内の医療機関として初めて導入しました。このクリニックは、外国籍の患者が多く生活する生野区で、言語や文化の壁を越えて安心して医療を受けられる環境を提供することを目指しています。
背景と理念
ひとひとケアクリニックは「人人癒和(ひとひとゆうわ)」を理念に掲げ、地域住民との深いつながりを重視し、多文化共生に貢献してきました。外国人の患者受け入れを積極的に行い、地域イベントやネパール映画の上映会なども開催しています。生野区は80以上の国籍の方が居住しており、特に最近は韓国やネパールなどからの訪問者が増加しています。このため、言語の違いから生じるコミュニケーションのギャップを解消する必要性が高まりました。
新たな技術の導入
VUEVOとは
「VUEVO」は、特許取得済みのワイヤレスマイクと専用アプリを使用し、聴覚障害者と聴者の間でのスムーズな会話を実現します。360度全方位から音声を集音し、誰が何を話しているかがリアルタイムで表示されるため、より自然なコミュニケーションが可能です。また、24種類以上の言語対応のリアルタイム翻訳機能を搭載しており、ChatGPTを活用した要約機能も備えています。
VUEVO Displayについて
「VUEVO Display」は、透明なスクリーンを用いて会話の字幕をリアルタイムで表示するシステムです。これにより聴覚障害者との会話や外国語での会話の双方で表示された内容を視覚的に確認しながら、対面でのコミュニケーションを円滑に行うことができます。
多言語サポートの意義
この新しいコミュニケーションツールを利用することで、外国籍患者の受付や診察時に、言語が堪能でないスタッフでもスムーズに対応が可能になります。具体的には、説明が即座に翻訳されるため、患者にとっての安心感が向上し、従来必要だった通訳の手間を省くことができるのです。
地域への影響と今後の展開
ひとひとケアクリニックは、「VUEVO」と「VUEVO Display」の導入を通じて、日本国内における多言語対応の新たなスタンダードを築くことを目指しています。医療現場における言語の壁をなくし、外国人患者の受診環境を向上させることで、他の医療機関への波及効果も期待されています。
院長のコメント
院長の中村一仁はこの新技術を導入することについて、「相手の伝えたいことが透過してくるような、心と心がつながる温かいコミュニケーションを実現したい」と、その使命感を語ります。彼の強い想いは、全国に広がる医療現場での言語障壁の解消につながることを期待しています。
ひとひとケアクリニックの基本情報
- - 名称: ひとひとケアクリニック
- - 所在地: 大阪市生野区勝山北1-2-6 三好ビル1階
- - 診療科目: 脳神経外科、整形外科、内科
- - 設立年月日: 2023年8月1日(開院日: 2023年9月5日)
- - 理念: 人人癒和(ひとひとゆうわ)
このように、ひとひとケアクリニックは最新の技術を駆使し、地域社会と共に歩む医療を実現するための努力を続けています。多文化共生の理念のもと、安心して医療を受けられる環境を提供することで、外国人患者のニーズにも応えていきます。