ヤマトモビリティとオートワークス京都の提携
ヤマト モビリティ & Mfg.株式会社が、日産車体グループの中核企業である株式会社オートワークス京都と業務提携を結びました。この提携は、EVコンバージョントラックの生産や組立に関わるもので、2025年9月30日をもって「架装委託基本契約」が締結される予定です。
1. 業務提携の背景
ヤマト モビリティは、2022年10月にIAT社との資本業務提携を結び、環境負荷を軽減するためのEVコンバージョン事業を本格化させてきました。これにより、使用した中古ディーゼルトラックをEV車へと転換し、特に物流業界で評価を得ています。しかし、持続的な事業の成長には量産体制や品質の向上が不可欠であるため、AWKとの連携を模索していました。
AWKは、車両製造と架装を専門とする強固な実績を持ち、高度な技術と厳格な品質管理を誇ります。これにより、両社の強みを生かし、EVコンバージョン車の量産化と市場競争力を強化することが可能になります。
2. 提携によるシナジー効果
この業務提携にはいくつかの明確なメリットがあります。
- - 生産体制の強化: 関東圏の設備に続き、関西圏にも新たな生産拠点を加え、全国各地への迅速な対応が可能に。市場カバレッジを拡大し、事業成長をけん引します。
- - 品質基準の向上: 日産車体グループの厳格な基準をAWKが持つ製造技術と融合させることで、EVコンバージョン車両の品質が飛躍的に向上し、顧客の信頼を強化します。
- - 効率化の推進: AWKのサプライヤーネットワークを活用することで、部品の調達効率が改善。また、メンテナンス作業もスムーズに進むようになります。
- - 認証取得の迅速化: AWKの持つ豊富な経験を活かして、認証取得をよりスピーディーに進め、新たな車両を市場へと迅速に投入できる体制を整えます。
3. 未来への展望
本提携により、AWKの製造技術とヤマト モビリティのEVテクノロジーが融合し、より多様な車両を提供することが可能になります。これにより、持続可能なモビリティ社会の実現に向けて大きな貢献を果たし、両社の企業価値を高めていく所存です。
4. ヤマト モビリティ代表のメッセージ
ヤマト モビリティの代表取締役CEO、鈴木 昭寿氏は、今回の提携を「中古ディーゼル車に新しい命を吹き込み、循環型社会を実現する挑戦の加速」と位置づけています。環境負荷の低減とコスト削減を両立させるこの取り組みは、物流業界をはじめとしてさまざまな分野にも影響を与えることでしょう。
ヤマト モビリティとAWKが共同で新しい市場価値を生み出し、環境に優しい未来へ向けた一歩を踏み出す姿を、多くの人々が注目することでしょう。