やさしさアクション
2025-10-15 10:06:34

ケニア女子生徒支援の“やさしさアクション”が実現した未来

社会を変える小さなやさしさの連鎖



最近、特定非営利活動法人シフトエイティ(SHIFT80)が実施したSNSチャリティーキャンペーン「#やさしさアクション」が大きな注目を集めています。この活動は、国際チャリティー・デー(9月5日)から国際ガールズ・デー(10月11日)にかけて、多くの人々が「やさしさ」を投稿することで、ケニアの女子生徒たちに通学支援を届けるものです。実際、157件の投稿が集まり、約314日分の通学支援を実現しました。

生理用品がもたらす学びの場



このキャンペーンでは、参加者がSNSで「やさしさ」をシェアするたびに、協賛企業から生理用品1パック(10枚入り)がケニアの女子生徒に届けられます。生理用品がないために学校を欠席する女子生徒が多いケニアでは、この支援が計り知れない影響を及ぼします。特にスラム地区では、9割以上の女子生徒が生理期間中に欠席していると言われています。これは、ただの数日間の欠席ではなく、学びの機会を失うという重大な事態を引き起こします。

Nation紙(2025年4月)の調査によると、ケニアの女性の63.4%が「1周期あたり少なくとも11〜20枚の生理用ナプキンが必要」と回答していますが、実際に経済的な理由で購入できるのは数パック以下というのが現状です。このため、10枚入りのパックは約2〜3日分の通学を支える重要なものであり、今回の活動が157パック(1,570枚)の生理用品を届けたことは、支援を必要とする女子生徒たちに実際に約314日分の通学を支えることにつながったのです。

精神的なハードルを下げる新たな支援の形



「#やさしさアクション」は、SNS上での投稿が遠く離れた地での支援につながるという新しい形の寄付のあり方を示しました。この活動は、ただ単に投稿することで支援につながるため、参加者は簡単に寄付や支援の体験ができます。このアプローチは、寄付に対する心理的ハードルを下げ、他者との「分かち合い」の文化を育む重要な一歩となるとSHIFT80は考えています。

日本における寄付・支援行動は、142か国中141位と低い水準です。この状況を改善するため、今回のキャンペーンは「共感を行動に変える最初の一歩」として企画されました。

安全・尊厳を守る生理用品の支援



調査によると、生理用品を入手できないことが性的嫌がらせや搾取のリスクを高めるという厳しい実態も明らかになりました。回答者の3人に1人(33.6%)が、生理用品の欠如が原因で性的な嫌がらせを受けた経験があると答えており、80.7%は公共の場で無料の生理用品を提供することがそのリスクを軽減すると強く同意しています。このことからも、支援の意義が通学の保障にとどまらず、女子生徒たちの安全と尊厳を守る行動につながることがわかります。

未来に向けた展望



SHIFT80は、2025年12月からケニア・ナイロビのスラム地域で生理用品の配布を始める予定です。現地の学校や女性支援団体と提携し、女子生徒が安心して学び続ける環境を整えることを目指しています。その後も、日本国内での「共感を行動に変える」小さなアクションを継続し、支援の形を根付かせていく計画です。この取り組みが、全国的な支援行動の促進につながることが期待されています。

まとめ



小さな「やさしさ」を集めることで、大きな社会の変化を促すこの活動。シフトエイティの挑戦は、未来の社会への希望を感じさせます。ケニアの女子生徒たちに「安心して学ぶ時間」を届けるため、私たちもその波に乗って、共感の力を広げていくべきです。


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