ニワトリがハガキから生まれる?
使わないハガキや切手を寄付することで、飢餓に苦しむ地域への支援ができる「書損じハガキ回収キャンペーン」が、2025年12月1日から始まります。このキャンペーンは、「認定NPO法人 ハンガー・フリー・ワールド」によって運営され、寄付されたハガキは換金され、食料の自立支援に役立てられます。
この取り組みは、食料供給の不安定さや価格の高騰が身近になった現代において、特に意味を持っています。たとえば、ニワトリのヒナ1羽はおよそハガキ3枚分の150円で提供され、その成長により住民の生活がサポートされるのです。このような小さな寄付でも、持続可能な食料生産につながる可能性があるのです。
世界の飢餓問題に対応する活動
昨今、世界各地で食料問題が深刻化しており、西アフリカのブルキナファソでは主食の価格が昨年の1.5倍に達しています。こうした背景には異常気象や市場の混乱があるため、国際的な緊急支援が求められています。「ハンガー・フリー・ワールド」は、そんな緊急のニーズに応えるべく、活動を行っています。
2025年のキャンペーンにはベナン、バングラデシュ、ウガンダ、ブルキナファソの4ヵ国が関わっており、現地の住民が自立するための農業活動や支援活動が進められます。寄付者の方々が手放す書損じハガキや切手は、そうした活動資金に変わり、「食べていく力」を生み出すのです。
感謝の気持ちと持続し続ける活動
過去のキャンペーンでは、8万3196人が協力し、換金額は約2億円に上りました。この収益の約8割は書損じハガキによるもので、キャンペーンの持続性は多くの人々の共感によって支えられています。また、参加した企業や団体は219社に達し、今年も多くの協力が期待されています。
さらに、寄付をしてくださった方には、現地の様子や感謝の気持ちを伝える動画が配信され、繋がりを深める機会が提供されます。こうした仕組みによって、支援の輪は広がり続けています。
経済的状況がもたらす課題
一方、活動には厳しい現実もあります。近年、郵便料金の値上げや、活動資金を圧迫する費用の増加が影響しています。専用封筒の配布数が減少し、参加者数も減少傾向にあります。このような経済的状況は、現地の支援活動にとって大きな課題です。
現地には、自己負担での農作物の栽培や、自立した生活を支えるためのサポートが必要です。特にブルキナファソでは、住民が計画していた農場の支援が資金不足で諦めざるを得ない状況も報告されています。
参加の呼びかけ
とはいえ、どこにいても「子どものために良い食べ物を提供したい」という気持ちは世界中で変わりません。このキャンペーンを通じて、慣れ親しんだ日本でも、遠くの国の状況を考え、意識を向ける良い機会となるでしょう。年末の大掃除を機に、ぜひハガキの寄付に参加してみてはいかがでしょうか。あなたの一枚が、誰かの未来を支える大きな力になるかもしれません。
お問い合わせ
キャンペーンに関する詳細は、以下の連絡先を通じて問い合わせてください。
〒102-0072東京都千代田区飯田橋4-8-13 山商ビル8階
認定NPO法人 ハンガー・フリー・ワールド 回収係
電話: 03-3261-4700
メール:
[email protected]
詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。
公式サイト
この取り組みを通じて、国際的な飢餓問題への理解を深めるだけでなく、知識を広げ、その解決に向けた一歩を踏み出してみましょう。