フォルクスワーゲンが発表した新型電動SUV「ID. CROSS Concept」
2023年9月、フォルクスワーゲンは、ドイツ・ミュンヘンで開催されたIAAモビリティにて新型電動コンパクトSUV「ID. CROSS Concept」を発表しました。このモデルは、手頃な価格で提供されることを目指し、都市部での利用だけでなく、長距離の移動にも適しています。新しいデザイン言語「ピュアポジティブ」を体現し、洗練された外観と先進の技術を兼ね備えています。
「ID. CROSS Concept」の特徴
「ID. CROSS Concept」は、フォルクスワーゲンのMEB+プラットフォームを基に設計されており、特にエンジンやバッテリーの技術が進化しています。前輪駆動のこのモデルは、155kW(211PS)の最高出力を発揮し、航続距離は最大420km(WLTP基準)を誇ります。コンパクトな外観は、全長4,161mm、全幅1,839mm、全高1,588mmと、現行の「T-Cross」とほぼ同じサイズ感を持っています。
デザインと快適性
「ID. CROSS Concept」のデザインは、アーバンジャングル グリーンという新色を使用し、視覚的に安定感と親しみやすさをもたらすことを目指しています。フォルクスワーゲンのデザイン責任者、アンドレアス ミント氏は、このモデルが親しみやすく、唯一無二であり続けることが重要だと述べました。さらに、室内は心地よいラウンジスタイルを意識してデザインされており、布地や照明など、素材の質感にもこだわりが見られます。
広々としたインテリア
革新的なパッケージ設計により、5人乗りの「ID. CROSS Concept」は、トランク容量が450ℓに達し、ボンネット下には追加のスペースも設置されています。このコンパクトSUVは、友人や家族との旅行にも適しており、長距離走行にも十分な快適性を提供します。さらに、特別にデザインされたシートは、完全に折り畳むことでリクライニングエリアを作り出すことができます。
操作性とテクノロジー
日常の運転において、ドライバーの集中力を保つための工夫が施されたコックピットでは、直感的な操作を実現しています。最大2つのディスプレイが視覚的に配置され、自然なボイスコントロールにも対応。このように、新しいユーザーエクスペリエンスを提供する設計が盛り込まれています。
未来を見据えた電動化
「ID. CROSS Concept」は2026年に市販モデルとして登場予定で、フォルクスワーゲンの電動モデルファミリーの一部となります。総じて、フォルクスワーゲンは、電動車両市場におけるリーダーを目指し、エントリーレベルのセグメントでも魅力的な選択肢を提供することを決意しています。新しい「ID.」ファミリーの登場が、エコカーの選択肢をさらに広げることにつながるでしょう。
この「ID. CROSS Concept」が、フォルクスワーゲンの革新を象徴するモデルとなり、未来の移動手段に影響を与えることに期待が寄せられています。