岡山大学の挑戦
2024-12-19 01:36:19

岡山大学、新たに研究准教授の称号を付与した若手研究者たちの挑戦

岡山大学、新たに研究准教授の称号を付与した若手研究者たちの挑戦



2024年11月25日、岡山大学にて髙尾知佳講師、德増一樹助教、大原利章助教が研究准教授として認定されました。この称号の付与式は、岡山大学が優れた研究業績を持つ若手研究者を支援し、彼らの独立した研究活動を促すことを目指しています。

髙尾知佳研究准教授の研究


髙尾研究准教授の専門は、ヒトiPS細胞からの軟骨組織誘導技術です。彼女は、肢芽間葉系細胞を利用し、骨化しない永久軟骨細胞の機能やメカニズムを研究しています。この技術は、将来的に気道狭窄患者への再生医療応用を目指し、特に整形外科や形成外科における有望な治療法として期待されています。現在、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)のプログラムに参加し、実用化に向けた基礎研究を進めています。

德増一樹研究准教授の研究


德増助教は、総合内科・総合診療科において新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にまつわる後遺症、特に「Long COVID」に関する研究を行っています。特に全身倦怠感に対する漢方薬「補中益気湯」との有効性を検証する研究がAMEDに採択され、今後の治療方法の新たな可能性が期待されています。これにより、COVID-19の影響を受ける多くの患者への新しい治療アプローチが確立されることを目指しています。

大原利章研究准教授の研究


大原研究准教授は、鉄キレート剤を用いた癌治療法に焦点を当てています。研究の成果として、鉄キレート剤が癌に対する免疫応答を増強することが明らかになりました。この進展は新たな免疫療法の開発に貢献すると同時に、木を用いた新しいバイオマス発電燃料の製造技術の確立にもつながることが期待されています。

岡山大学の取り組み


岡山大学では、研究力を強化し、若手研究者を育成するための様々な支援が行われています。2018年度からは「研究教授」制度が導入され、優れた研究者には研究費の配分などのインセンティブが与えられます。また、2020年からは講師や助教を対象にした「研究准教授」制度も始まります。これにより、岡山大学は地域中核の特色ある研究大学としての地位を確立し、国際的な研究の発展に寄与することを目指しています。

これからの岡山大学に期待


今回認定を受けた髙尾、德増、大原の三名の研究者は、各々異なる分野での先駆的な研究を行い、地域や国の医療に革新をもたらすことが期待されます。特に、再生医療や新型コロナウイルス後の治療法、癌治療における新しいアプローチは、多くの患者の希望となるでしょう。今後の研究成果に乞うご期待です。


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