生理痛とPMSの理解を深めるイベント『見えない不調を科学する』
2025年11月12日、東京科学大学の大岡山キャンパスで行われた「見えない不調を科学する~生理痛・PMSの実態~」というイベントは、生理やPMSに関連する目に見えない症状について、理解を深めるための重要な機会となりました。このイベントは、株式会社ツムラと東京科学大学が共催し、学生や教職員を対象に行われました。
イベントの目的と背景
本イベントは、男子学生が多数を占める東京科学大学において、生理やPMSに対する理解を深めることを目的としています。こうした症状に関する認識を高め、多様な視点を持つことが、より理解し合える社会の形成に繋がると考えられています。
特に、男性の理解が薄いとされる生理の痛みやPMSについて、誰もがフラットに話せる環境作りが求められており、その結果として、周囲への配慮が生まれることが期待されています。イベントは、2025年7月に東京・丸の内で開催された「違いを知ることからはじめよう展」における出会いから実現しました。
参加者の反響
イベントには、多くの学生と教職員が参加し、パネル展示を熱心に見入る姿が見受けられました。参加者からは「生理・PMSについてどのように理解すればよいのかを知りたかった」といった声が寄せられ、積極的に質問を投げかける姿勢が印象的でした。例えば、男子学生から「生理は何年間続くのか?」や「どのように声をかけたら良いか?」といった具体的な問いかけがありました。
多くの質問は生理やPMSがどのように日常生活に影響を与えるかに関するもので、知識を深めようとする姿勢が見て取れました。特に男性の参加者からは、自らの無知を認識し、理解しようとする熱意が感じられました。
展示内容の魅力
会場では、特に注目を集めたのが「心の声が読めるマンガ」や、身体の疲労感を疑似体験できるコーナーです。また、生理・PMSによる様々な症状を体感できる展示が設置され、来場者は実際の体験を通じて新たな気づきを得ました。「倦怠感」を再現した装置や、集中力低下を表現したパソコンなど、体験を通じて生理にともなう症状を感じることで、理解が深まるとともに共感が生まれていました。
参加学生からのメッセージ
このイベントの企画をしていた学生の中には、参加者との対話を通じて生理について教えることに意義を感じていたと語る者もいました。参加した学生たちが自らの考えや感覚をシェアすることで、イベントはより活気に満ちたものとなり、深い議論が生まれました。
今後の展望
このイベントを通じて得た経験を基に、今後は定期的に体調不良に関する講演会を開催し、東京科学大学が「頼れる場所」として成長することを目指しています。すべての人が生理やPMSを理解し、互いに助け合える社会を作ることが、参加者一人ひとりの願いです。
まとめ
「見えない不調を科学する」イベントは、参加者にとって貴重な学びの場となり、生理やPMSに対する理解を深める契機となりました。参加者が得た知識や人との共有を通じて、より優しい社会が育まれることを期待しています。今後も、こうした取り組みを継続し、少しずつでも変化を促していくことが必要です。参加者たちの姿勢は、その第一歩となるでしょう。