故・丹羽宇一郎氏が訴えるZ世代への平和のメッセージ
2026年1月28日、株式会社東洋経済新報社から、伊藤忠商事の元会長、丹羽宇一郎氏による著書『Z世代は戦後初めて銃をとる世代になるかもしれない』が発売されます。本書は丹羽氏の遺作であり、未来を担う若い世代に向けた平和への願いが込められています。
丹羽氏は、戦争体験者や軍事の専門家たちに直接会い、その話を聞くことで、「戦争に近づいてはいけない」という強いメッセージを発信し続けてきました。彼は2025年12月に亡くなるまで、戦争と平和というテーマに対して思索を巡らせ、著作活動を続けていました。その姿勢は、今の日本の若者たちにどのような影響を及ぼすのでしょうか。
世界の緊張と日本の現状
ウクライナ戦争やイスラエルのガザ地区における攻撃、台湾有事の懸念、アメリカによるベネズエラへの攻撃など、今の世界では戦争や紛争の緊張感が日々高まっています。こうした背景の中、日本でも防衛予算が初めて9兆円を超え、国の力を強化する動きが進んでいますが、若い世代の意識との間に乖離が生じていることが指摘されています。
本書では、特に日本人の国防意識についてのデータも紹介されています。2022年の世界価値観調査によると、「戦争が起きた場合、国のために戦うか?」という問いに対し「はい」と答えた日本人の割合はなんと13.2%と、調査対象国の中で最も低い結果でした。「分からない」といった態度を示す人も38.1%に達しています。このような現状は、政府が軍事力を強化する一方で、一般国民、特に若者たちの意識が「現実の戦争」と乖離していることを際立たせています。
若い世代の未来
丹羽氏は、「このまま日本が戦争への道を歩み続けるならば、実際に銃を取るのは若い世代であり、その子供たちや孫たちになる」と警鐘を鳴らします。彼の言葉からは、戦争がいかに多くの人命と平和を脅かすものであるかが伝わってきます。
「平和」とは決して理想郷ではなく、緊張や忍耐、妥協と譲歩の繰り返しであることを忘れてはいけません。平和を維持することは、戦争よりも辛い努力を伴うものですが、それでもなお、戦争による壊滅的な結果を受け入れるよりは、はるかに価値のある取り組みであると丹羽氏は主張しています。
丹羽氏のメッセージ
本書の出版を記念し、メディアプラットフォーム「note」では丹羽氏が本書に込めた平和への願いを綴った「はじめに」が無料で公開されます。その内容には「人類が生存する限り、戦争は決して姿を消さない」という厳しい現実認識が込められています。今こそ、彼の言葉を通じて未来をしっかり考え、歴史から学ぶことが求められています。
出版情報は以下の通りです。
- - 書籍名: Z世代は戦後初めて銃をとる世代になるかもしれない
- - 著者: 丹羽 宇一郎
- - 定価: 1,980円(税込)
- - 発売日: 2026年1月28日
- - 発行元: 株式会社東洋経済新報社
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