グレッグ・アラキ監督の名作『ミステリアス・スキン』20年の時を経て劇場公開

グレッグ・アラキ監督の力作がついに劇場に登場

グレッグ・アラキ監督の名作『ミステリアス・スキン』が、製作から20年の時を経て、公式に劇場公開されることが決まりました。2024年4月25日から、東京・渋谷ホワイトシネクイントを皮切りに全国でのロードショーがスタートします。これはファンにとって待望の瞬間となることでしょう。公開に合わせて、映画のポスタービジュアルや予告編も解禁されており、その内容に期待が寄せられています。

物語の背景

『ミステリアス・スキン』は、スコット・ハイムの小説を原作とした作品で、1981年のカンザス州を舞台に、8歳の少年ブライアンとニールの運命的な物語を描いています。二人はリトルリーグのチームメイトでありながら、幼少期に性的虐待を受け、その影響で人生が一変します。ブライアンは自身の記憶を失い、宇宙人に誘拐されたと思い込む一方、ニールは虐待を「愛」と信じ込み、年上の男性に体を売ることで生き延びるという選択をします。

この作品では、心の傷を抱えた少年たちがどのように成長し、過去と向き合うのかが描かれ、観る者に深い感動を与えることでしょう。

キャストと音楽

この作品には、俳優としても監督としても目覚ましい活躍を見せるブラディ・コーベットがブライアン役を、そして若き日のジョセフ・ゴードン＝レヴィットがニール役を演じています。その他にも、ミシェル・トラクテンバーグ、ビル・セイジ、エリザベス・シューなど、豪華なキャスト陣が揃っています。

音楽面では、アイスランドのバンド・シガー・ロスの楽曲「Samskeyti」が印象的で、物語の雰囲気を一層引き立てています。また、アンビエント音楽の巨匠であるハロルド・バッドとコクトーツインズのロビン・ガスリーが劇伴を担当しており、映画全体に夢幻的な雰囲気を与えています。

監督の思い

アラキ監督はこの原作に出会った時の情熱を語り、「この物語は人々に気づきをもたらし、タブーを打ち破るきっかけになる」と確信しています。彼の言葉からは、この映画が単なるエンターテインメントではなく、心に響くメッセージを持つことが伝わってきます。原作者のスコット・ハイムも映画化に満足しており、彼の実体験を基にしたこの物語の重要性を強調しています。