岡山大学と弘前大学の意見交換会
2025年6月、国立大学法人岡山大学は弘前大学と「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」についての意見交換会を開催しました。この会合は、岡山大学津島キャンパス内の共創イノベーションラボ(KIBINOVE)で行われ、両大学の関係者が集まりました。
意見交換会の背景
この意見交換会は、岡山大学がJ-PEAKS戦略のさらなる推進を図るために、弘前大学との情報共有と意見交換を行うことを目的としていました。会議には、弘前大学から藤波豊彦総務担当理事をはじめとする担当者、そして岡山大学からは研究・イノベーション共創機構の河本雅紀筆頭副機構長らが参加しました。
意見交換の前には、共創イノベーションラボの視察も行われ、イノベーション創出に必要な仕組みについて話し合われました。
主要な議題とその内容
意見交換では、岡山大学の研究支援人材(URA)に関する制度や、J-PEAKSを活用した岡山大学長期ビジョン2050の達成に向けた取り組みがテーマになりました。特に、首都圏の大学と比べてURA人材の確保が難しい現状についても、具体的な対策が議論されました。
◆ 特に注目されたのは、両大学共通の課題に対する対策です。処遇改善やURA人材の育成、そして岡山大学の認定URA制度などが提起され、効果的な人材戦略の検討が重要であるとの認識が共有されました。これらは、地域の研究環境を改善し、国際競争力を高めるための基盤となるでしょう。
J-PEAKS推進に向けた取り組み
岡山大学では、那須保友学長自らが各学部を訪問し、J-PEAKSについての理解を深める機会を設けています。「J-PEAKSは単なる取り組みではなく、岡山大学の長期ビジョンの実現に向けた手段である」との方針が強調され、組織全体にその意識が浸透するよう努めています。
弘前大学からは、ビッグデータや企業との連携を通じたJ-PEAKS事業の進捗状況が紹介されました。これにより、岡山大学も企業との共同研究の強化が求められていることを認識しました。意見交換を通じて両大学は、共通の課題を解決するための具体例や成功事例を共有し、今後の連携を深めていく意義を再確認しました。
将来的な展望
岡山大学は、令和5年度および6年度に採択されたJ-PEAKS大学との連携を進め、我が国の研究大学群の形成を支援する方針です。地域や地球の未来を共創し、社会変革を実現するための研究活動が期待されています。今後も、岡山大学と連携する他大学の取り組みにも注目が集まります。
地域中核・特色ある研究大学としての肩書きに恥じぬよう、岡山大学と弘前大学は革新を追求し続け、社会に貢献する研究を展開していくことでしょう。