一般財団法人あしなが育英会、新会長就任のニュース
2025年7月10日、一般財団法人あしなが育英会は臨時理事会を開催し、新会長として村田治氏(むらた おさむ)を選任しました。この二日後、前会長である玉井義臣氏が急逝したことに伴うもので、村田氏はその歴史ある組織の今後を引き継いでいくことになります。
新会長のプロフィール
村田治氏は1955年生まれで、東京都出身です。1980年に関西学院大学経済学部を卒業し、1985年には大学院経済学研究科博士課程を終了しました。その後、教授職や経済学部長、高等教育推進センター長を歴任し、2014年から2023年まで学長として組織を牽引しました。2005年以来あしなが育英会の副会長を務め、2022年からは会長代行として、玉井氏とともに様々な改革に取り組んできました。
村田新会長のコメント
村田氏は新会長に就任した際、「長年にわたり遺児家庭を支えてきた玉井氏の功績に深く感謝します」と決意を語りました。自らも交通事故により父を失い、厳しい経済状況に立ち向かいながら奨学金の支援を受けて大学へ進学した経験を持つ村田氏は、経済的・社会的困難を抱える遺児たちの支援に情熱を注ぎます。彼は「貧困や格差の問題を解決したい」という強い思いを持ち、遺児たちの未来に希望をもたらすための活動を行っていくことを誓いました。
あしなが育英会のMission
一般財団法人あしなが育英会は、親を病気や災害、自死などで失った子ども、親に障がいのある子どもたちを支援している民間の非営利団体です。現在、約7,000人の遺児が会の奨学金を受け、高校や大学に通っています。また、小中学生を対象とした「心のケア」やオンライン学習支援、サマーキャンプを通じて、遺児たちが物心両面でサポートされています。
さらに、20年以上前から海外の遺児支援にも取り組んでおり、特にサブサハラ・アフリカ地域の高等教育支援に力を入れています。
組織の未来に向けて
新たに会長となる村田治氏のリーダーシップの下、あしなが育英会は、遺児たちが自らの可能性を信じられる社会を実現すべく役割を強化していくことでしょう。村田氏の見据える未来には、支援の手が差し伸べられた子どもたちが希望を抱きながら未来へ進む姿があると確信します。これからも、彼とあしなが育英会への変わらぬ支援と理解が必要です。