Zoffに新たな風を吹き込むデジタル戦略
近年、競争が激化するメガネ業界の中で、株式会社インターメスティック(以下、Zoff)は新たな成長戦略として、スタッフ向けのデジタルサービス『STAFF START』とファンコマースプラットフォーム『FANBASSADOR』を導入しました。この取り組みにより、スタッフの投稿数はなんと6倍、さらにこれに伴う売上も2倍に増加したといいます。これまでの施策を強化する形で実施されたこのプログラムの意義を深堀りしていきましょう。
STAFF STARTとは?
Zoffが導入した『STAFF START』は、店舗スタッフ一人ひとりがECサイトやSNSでの接客を行いやすくするためのツールです。このアプリでは、スタッフが自身の売上やアクセス数をリアルタイムで確認できるため、成果を実感しやすくなり、モチベーションの向上に繋がります。また、他のブランドと情報を共有するコミュニティが形成されており、スタッフの成長を促進する環境が整えられています。
これにより、店舗スタッフが自らの役割に対して主体的になり、ECとリアル店舗の融合を図ることが可能となりました。実際の利用例としては、スタッフが自分の感想やコーディネートをSNSに投稿することで、これを見たフォロワーがECサイトへアクセスする流れが生まれています。
FANBASSADORの役割
さらに、Zoffは『FANBASSADOR』を通じて、企業ファンとブランドとの関係性を強化しています。このプラットフォームでは、ファンを「ファンバサダー」として位置付け、彼らが自発的にECサイトの拡充に貢献できる仕組みを作っています。この流れの中で、ユーザー生成コンテンツ(UGC)の活用が鍵となっており、Instagramの投稿を取り込むことで、実際の顧客の声を反映したプロモーションが行われています。
売上とモチベーションの相乗効果
Zoffでは、店舗スタッフが自身の感性や経験をきっかけにECのプロモーションに参加することで、未経験者でも積極的に接客や販売に関わることが可能になります。実際、導入から1ヶ月でダイナミックな変化を遂げたことは、これらの取り組みがリアルな成果に繋がっている証拠でしょう。スタッフの自走意識を促し、ブランド全体の顧客接点を増やすことは、Zoffの成長戦略にとって欠かせない要素となるでしょう。
今後の展望
今後、Zoffはこの2つのサービスを駆使し、Instagramを活用したさらなるECとリアル店舗の連動を目指しています。ブランドを知らない新たなお客様へのアプローチを強化し、ECでの体験がリアル店舗への来店を促すとともに、より多くの顧客に高品質な接客を提供するという施策が進められています。
Zoffのマーケティング戦略を担う須田 悠太部長は「日々の接客で培った店舗スタッフの力を活かし、ECでもその接客の良さを感じてもらいたい」と語っています。この取り組みを通じて得られる“自走する楽しさ”が、更なるスタッフの活動を刺激し、ECにおける新たな収益の柱として位置付けられることが期待されています。
まとめ
Zoffの新たな成長を促す『STAFF START』と『FANBASSADOR』は、企業とファン・スタッフとの繋がりを深めることで、EC売上とスタッフのモチベーションを同時に向上させる試みの一環です。このような先進的なアプローチは、今後の小売業におけるデジタル戦略の一つの模範となるでしょう。Zoffの取り組みがどのように進化を遂げていくのか、引き続き注目していきます。