インターコムの新発表
2023年7月、サイクラーズグループの一員である株式会社インターコムが、廃棄物処理業界に特化したIoTサービス『Cycle View』を5月1日にローンチしました。このサービスは、業界のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を加速させることを目的としており、特に廃棄物処理工場における効率化を実現します。
特に日本の産業廃棄物業界では、DXの導入が遅れており、90%以上の企業が取り組みを進める中で状況は厳しいものです。大手企業でも7.3%、中小企業に至っては0%という実態が調査で確認されており、人手不足や労働安全環境の確保も大きな課題です。これらの問題を解決するためには、IoTやAIを導入したDXの推進が必要不可欠です。
『Cycle View』の機能と特長
『Cycle View』は、工場内で生じる多様なデータを可視化するシステムで、電流値を自動的に取得し、リアルタイムでダッシュボードやパトライトに表示することが可能です。これにより、従来「見えなかった」現場の課題が明らかになり、改善へと繋がることが期待されています。温度や湿度といった他のデータにも対応可能で、複数の観点から工場の運営を最適化することができます。
特に、インターコムはグループ企業である東港金属株式会社の京浜島工場で、実際に破砕機に『Cycle View』を実装してテストを行いました。これまではオペレーターによる投入量やスピードのばらつきが破砕機に負担をかけていましたが、Cycle Viewを導入したことで電流値を正確に取得し、オペレーターの作業が標準化されることで、生産性の向上に成功しています。
誰でも簡単に導入できるパッケージ
廃棄物処理現場でのDX推進には、何を始めればよいのかという不安が多くの企業にあります。そのため『Cycle View』は、複雑なシステムを誰もが簡単に使えるように設計されています。導入は、以下の基本パッケージからスタートできます。
- - 基本パッケージ:198,000円~(工場データ可視化提案、AWS環境構築、ダッシュボード構築など)
- - ランニングコスト:30,000円/月(AWS利用料、通信費用など)
- - オプション費用:別途見積もり(計測機器の選定やネットワーク改善など)。
このシステムは、アマゾン ウェブ サービス(AWS)を基盤としており、高度なテクノロジーを身近にすることができます。また、価格設定は柔軟で、各種ニーズに応じたカスタマイズも可能です。
企業概要
サイクラーズグループは、廃棄物の再利用を促進する循環型経済を支える企業であり、その中でインターコムはネットワークとソフトウェア開発を主な業務としています。リサイクル業界の課題解決に取り組む姿勢は、今後も広がりを見せていくことでしょう。
私たちは、未来への持続可能な社会づくりのために、いかに生産性を向上させるかを考えています。『Cycle View』はその一環として、廃棄物処理現場に新たな光を当てるサービスとなるでしょう。