市民の声を街に活かす新たな試み「Voice Field」
大分県に本社を置く合同会社SLOC WORKS総合研究所が、都市空間や公共空間で市民の心の声を拾い上げる新しいプロジェクト「Voice Field」を始動しました。このプロジェクトは、NFCタグやQRコードを活用して、市民や訪問者の「ふとした声」を収集し視覚化することを目的としています。
背景:新しい声の発見
従来の行政調査やマーケティングリサーチは、通常、「質問に答える」という形が主流です。しかし、実際の街には、問いかけられなくても生まれる感情や気づきが多く存在します。これらを捉えきれずに「こぼれ落ちた声」にこそ、地域や都市の変化の兆しが隠れているという仮説のもと、Voice Fieldは立ち上がりました。
プロジェクト概要
Voice Fieldは、街のベンチや「あきち」、さまざまな施設や店舗の一角に設置されたNFCタグやQRコードをスマートフォンで読み取ることで機能します。スマートフォンを使用し、自らの位置情報を取得して、その場で感じたことや気づきを感情タグと共に簡潔なテキストで投稿する仕組みです。この投稿はデータベースに蓄積され、AIを活用して分析、分類されることで、都市や空間における利用実態や心理的変化を把握することが可能となります。
活用の広がり
Voice Fieldから得られる定性データは、以下のようにさまざまな分野での活用が期待されています:
- - 行政・自治体:政策立案や公共空間の改善に役立つデータ
- - 民間事業者:サービスや商品開発における顧客理解の深化
- - 教育機関:地域理解やPBL(Project-Based Learning)の資源
- - 研究分野:社会関係資本や「場」の変化に関する基礎データ
Voice Fieldの特徴
1. 場に紐づいたデータ取得
具体的な時間、場所、文脈に結びついた定性データを収集することで、都市空間ごとの特性や変化を捉えられます。
2. シンプルな技術
非プログラマーでも実装が可能で、既存の技術を組み合わせた軽量な仕組みを採用しています。
3. 研究と実装の循環
実証実験での得られた知見をビジネスや政策、教育に還元するR&Dモデルの循環を目指します。
今後の展開
SLOC WORKS総合研究所では、Voice Fieldを単なる実験に終わらせず、地域や大学、民間企業との共同実証やデータ可視化モデルへ展開することを検討しています。将来的には、収集された「声」がその場所の記憶として蓄積され、全く新しい形でのまちづくりや事業開発に寄与することを目指しています。
プロジェクト詳細
- - プロジェクト名:Voice Field
- - 実施主体:合同会社SLOC WORKS総合研究所
- - 責任者:所長 兼 主任研究員 坪田 莉來
- - 実施拠点:大分県別府市、東京都文京区、北海道札幌市 他
- - 形式:都市空間を利用した実証実験(PoC)
- - 主な技術:NFCタグ、QRコード、AI分析
- - URL:Voice Field公式サイト
会社概況
- - 商号:合同会社SLOC WORKS総合研究所
- - 代表者:宮本 優
- - 所在地:大分県別府市駅前本町9-20 オフィスHOOD
- - 事業内容:SLOCモデルの研究開発と社会実装、ビジネス支援、共創事業
- - URL:会社公式サイト
お問い合わせ
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