名古屋市役所が実施した防災テーマのデザイン思考研修
名古屋市役所は、2025年度に向けて新たな方向性を打ち出しました。それは、職員が市民の視点を持ち、共に課題を解決する力を養うための「デザイン思考研修」です。KDDIアジャイル開発センター株式会社(KAG)が主催し、2年連続で行われました。この研修の目的は、参加者が実践的に防災関連のアイデアを考え、共有することです。
プログラムの概要
この研修は名古屋市役所の職員を対象に、特に防災に焦点を当てた内容で行われました。2026年7月30日、この研修は名古屋市役所内で行われ、23名の職員が5つのチームに分かれて参加しました。研修のテーマは「災害から市民の命を守り、安心・安全な暮らしを実現するアイデアを考えよう」というもので、参加者が市民にとって最良の解決策を探求する場となりました。
デザイン思考の実践
KAGのサービスデザイナーが講師を務め、全員がデザイン思考の基礎からプロトタイプ開発までを1日で体験できるプログラムを構成しました。その過程で、参加者は特定のペルソナを基にしたターゲット理解、インタビューの実施、アイデア創出とプロトタイプの開発を行いました。また、チーム内での役割分担を通じて、各自が持つ視点や知識を活用し、新たな発見とアイデアの発表を行いました。
参加者からは、「サービスデザインの効果を実際に実感できた」「様々な意見を交換することで新たな刺激を受けた」といった声が寄せられ、ワークショップが有意義なものであったことが伺えます。特に、利害関係者が一堂に会することで多角的な意見が生まれ、あらたな視点の切り替えが促進されたことが印象的でした。
アンケート結果の概要
研修終了後のアンケートでは、参加者の満足度が非常に高く、52%が「とても満足」と回答。さらに83%が今後の業務への活用可能性を感じていると答えました。このような高い関心は、参加者が研修を通じて得た知識やアイデアを生かす意欲を示しています。
講師からのコメント
KAGのサービスデザイナーである奥山しずか氏は、参加者たちの熱量に感銘を受け、「市民視点に立ったアイデアの数々が非常に印象的だった」と述べています。また、参加者それぞれが持つ独自の経験や専門性を持ち寄ることで、豊かなアイデアが生まれたことが強調されました。この研修が市民にとって真の便益につながるよう、KAGは今後も支援を続けていくとしています。
今後の展望
KAGは、研修後も参加者が学んだ手法を実際の業務で活用するための継続的なサポート体制を整えており、2027年2月までその体制を維持する予定です。名古屋市役所のデザイン思考の定着と浸透を助けるため、KAGは、自治体と連携し、実践的な取り組みを進めていく意向を示しています。
このように、名古屋市役所でのデザイン思考研修は、単なる学び以上の成果を生み出しました。参加者の積極的な取り組みから、多様な価値観が融合して生まれたアイデアは、今後の名古屋市の防災対策において重要な役割を果たすことでしょう。