中小企業で進む賃上げ、持続可能な経営への課題とは
最近、多くの中小企業が賃上げに踏み切っている中、その裏には根深い経営課題が潜んでいます。株式会社フォーバルが運営するGDXリサーチ研究所は、「BLUE REPORT [8月-2号] 中小企業の経営状況の変化への対応<2>」として最新の賃上げ実施状況を調査しました。この調査は全国の中小企業経営者1,653人を対象に行われ、賃上げの実施状況やそれに対する経営負担、さらには賃上げ促進税制の認知度などに焦点が当てられています。
調査結果の概要
1.
賃上げ実施企業は63.3%
調査の結果、賃上げを実施している企業は全体の63.3%に達しました。具体的には、2025年1月以降に賃上げを行った企業が21.0%、2025年以前から続けている企業が42.3%と判明しました。しかし、賃上げを実施していない企業も36.7%に上っており、多くの企業が物価上昇や人手不足にもかかわらず、賃上げを渋っている現実があります。
2.
経営負担を感じる企業は57.8%
賃上げを行っている企業の中で、経営負担を感じている企業は57.8%に上りました。「大きな負担」と感じる企業は12.1%、さらに「やや負担」と感じる企業が45.7%です。この調査結果は、賃上げが人件費を増加させ、営業利益の圧迫や他の予算への影響を与えていることを示しています。
3.
賃上げ促進税制の認知度は低い
調査参加企業の48.5%が賃上げ促進税制について「制度を知らない」と答えました。実際に「活用している」との回答は9.2%に留まっており、多くの企業がこの制度を十分に利用していないことがわかります。賃上げを持続的に進めていくためには、この制度の認知度向上が不可欠です。
持続的賃上げへの課題
これらのデータから浮かび上がるのは、中小企業が賃上げを進める上で直面する「経営負担」と「情報不足」です。大企業が賃上げに対して積極的な中、実に大多数の中小企業は賃上げの実施を控えている背景には、原資の確保が難しいといった実情があるのです。
賃上げを実施する企業の中で「原資を十分に確保できている」との回答はわずか10%程度です。今後は、企業自身の収益性の向上や適正価格の設定、業務の効率化を進めることで、持続的な賃上げを支える経営基盤の構築が求められます。
また、従業員のモチベーション向上を図るためにも、安心して賃上げを実行できるようアイデアを出し合い、実行していく必要があります。これにより、企業は労働環境の改善を通じて、長期的な利益を享受することができるでしょう。
企業の未来を見据える
中小企業の賃上げ問題は、一企業だけの問題ではなく、ひいては日本全体の経済を支える重要な要因となります。フォーバル GDXリサーチ研究所は、これらの実態を踏まえ、今後も中小企業における賃上げの実施状況や課題について継続的な調査を行い、必要な情報提供を行っていきます。
これからの賃上げの動きに注目しつつ、企業が持続可能な成長を目指して、様々な施策を講じていくことが強く求められているのです。
参考リンク
詳しいレポートは、
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