大分大学とパーク24、カーシェアでCO2削減を目指した共同研究開始
持続可能な未来へ向けた共同研究
大分大学とパーク24株式会社は、2025年7月4日にカーシェアリングを通じた社会全体のCO2排出削減に関する共同研究契約を締結しました。この取り組みは、地球温暖化の影響が深刻化する中で、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となります。
カーボンニュートラルの目標
国際的に重要な課題とされる地球温暖化対策は、日本国内でも特に注目されています。政府は2050年までにカーボンニュートラルを目指しており、さまざまな分野での取り組みが進行しています。モビリティ業界においても、次世代の交通手段や持続可能な交通インフラの構築が急務となっています。
パーク24の取り組み
パーク24は、2009年にカーシェアリングサービス「タイムズカー」を開始しました。現在、彼らは全国に58,772台の車両を展開し、332万人を超える会員にサービスを提供しています。カーシェアリングの普及は「クルマの所有から利用への転換」を進めるものであり、これにより資源の有効活用が促進されます。個々の車両の所有に伴う製造や使用によるCO2の排出を削減し、環境負荷を低減することが期待されています。
共同研究の内容
この共同研究では、パーク24が蓄積しているタイムズカー会員のアンケート結果や利用データを基に、大分大学経済学部の中本裕哉准教授がライフサイクル分析という学術的アプローチを用いて、カーシェアリングによる削減貢献量を定量的に評価します。このデータを元に、カーシェアリングが持つ社会的なインパクトの測定が目指されています。
具体的には、パーク24はタイムズカーのサービスネットワークの拡大を図り、クルマの個別所有からカーシェアリングへのシフトによって実現可能な削減貢献量の精緻化を進めます。その過程において、運用上の視点も取り入れた効果的な方法を模索していきます。
行動変容の影響
大分大学は、ライフサイクル分析のシステムを拡張し、カーシェアリングの普及によって人々がどのように行動を変え、その行動がCO2の削減にどの程度寄与しているかを学術的に明らかにしていく予定です。この研究の成果は、「経済価値」と「環境価値」を両立できるビジネス戦略の構築にも繋がります。
未来に向けた期待
大分大学とパーク24はそれぞれの強みを活かし、共同研究を通じて持続可能な循環経済型ビジネスモデルの実現に貢献します。これにより、環境への負荷を低減させるだけでなく、より良い未来を築くための新たな道を切り開くことを目指します。
環境問題は私たちの未来に大きな影響を与える重要なテーマです。この研究が進むことで、カーシェアリングが持つポテンシャルとその社会への貢献が明らかになることを期待しています。