大日本印刷、東京都のスタートアップ支援で革新を目指す
大日本印刷株式会社(DNP)は、東京都のスタートアップ支援事業「TIB CATAPULT」において、XR(クロスリアリティ)領域のスタートアップ支援を行うクラスター「XR Innovation Lab」の代表企業に選ばれました。このプログラムは、複数の企業が結集して新たな価値を生み出すことを目的にしており、今回新たに誕生したこのクラスターは、今後のビジネスシーンに新風を吹き込むことが期待されます。
TIB CATAPULTの概要
「TIB CATAPULT」は東京都が推進するスタートアップ支援事業であり、特に注目されるのは「XR Innovation Lab」を含めた6つの新たなクラスターの設置です。これにより、企業と投資家たちが協力し、グローバルなスタートアップ支援を実現させる体制が整いました。今回の取り組みは、単なる企業支援に留まらず、全ての人々が自由にアクセスできる新たな経済圏の創出を目指しています。
XR Innovation Labのビジョン
「XR Innovation Lab」は、XRやAIといった先端技術を駆使して、文化や言語を超えたつながりを生み出そうとしています。これにより、スタートアップの独自のアイデアと技術をベースに、クラスターを構成する企業の資源やコンテンツを掛け合わせ、新たな体験価値を提供することが目指されます。具体的には、楽しさや遊びを融合させることで、ビジネスや学びの場でも新しい経済活動を生み出すというビジョンが描かれています。
クラスター構成企業の多様性
XR Innovation Labには、DNPをはじめとして以下の企業が参加しています。これは、様々な分野からの専門家が集まり、共同で新しい価値を生み出すための強力なネットワークを形成しています。
- - 株式会社イマジカインフォス
- - 株式会社スモール・プラネット
- - 世界株式会社
- - ソフトバンク株式会社
- - NPO法人デジタルものづくり協議会
- - monoAI technology株式会社
- - 森ビル株式会社
新たなショッピング体験の創出
DNPは、2021年から「XRコミュニケーション®事業」を展開しており、リアルとバーチャルの境界をなくした新しいショッピング体験を提供することを目指しています。この仕組みにより、消費者は仮想空間で商品を探索し、実際の店舗での購入を体験できるようになります。ゲーム感覚で買い物を楽しめるイマーシブストアは、単なるショッピングを超えた新しい価値を提供することでしょう。
メタバースを活用した交流の場
XR Innovation Labは、メタバースとリアル会場を融合させた交流型セミナープログラムも計画しています。これにより、外出が難しい人々や異なる拠点の市民・企業が時間や場所を問わず参加できる場を提供します。また、ゲームを活用した教材開発を通じて、新たな教育機会を創出し、仮想空間でのつながりを促進します。
AI技術との融合による新しい体験
生成AIを活用して、消費者に対話型の体験を提供することも計画されています。個人のニーズに合わせたストーリーやキャラクターを生成し、消費者のさらなる関心を引きつける新たなコンテンツ体験を提供します。これにより、各種の分野において、没入感の高いエンターテインメントを実現します。
国際的な展開に期待
「XR Innovation Lab」の成果は、協働で開発されたサービスやコンテンツを通じてグローバルに発信されることが期待されています。たとえば、DNPがサンフランシスコで運営する「東京アニメセンター」を通じて、日本の文化や技術を世界に紹介するという具合です。このような取り組みにより、日本のスタートアップが国際的に成長し、認知度を高めることができるでしょう。
今後の展望
DNPは「XR Innovation Lab」と連携しながら、2028年3月までに20件以上の価値創出の実績を目指しています。これにより、東京都から日本全体、さらにグローバルに挑戦するスタートアップを支援し続ける所存です。また、新たに企業やパートナーを募り、コミュニティの拡大を図ります。
このように、大日本印刷主導の「XR Innovation Lab」は、革新を期待させる多くの取り組みを進めており、今後の展開から目が離せません。