J-クレジット買取センターとは
2025年8月29日、カグオク株式会社が提供を開始した「J-クレジット買取センター」は、国内で初めてのJ-クレジットの直接買取サービスです。このサービスは、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの活用によって得られるCO₂の削減量を、国が認証する制度であるJ-クレジットに基づいて成り立っています。事業者が環境に優しい取り組みを行うことで得られるこのクレジットは、他の企業に売却可能であり、購入者はカーボン・オフセットの手段として活用できます。
J-クレジットの流れをスムーズに
カグオクの取り組みは、半年前に求められた需要家からの依頼から始まりました。それにより、クレジット創出者が抱える「売り方や価格がわからない」といった課題を解決するために、透明性の高いプロセスが整備されました。
従来型のJ-クレジットプロバイダーは、仲介型が主流で、買い手が決まらない限り売却が難しいという特徴があります。しかし、カグオクのモデルでは、自己勘定でクレジットを直接買い取る仕組みにより、買い手を待たずに価格提示・契約・資金化が行えます。これにより、瞬時に確定した金額で買取が進むシステムが実現しました。実際に、半年間で約2億元となる3万t-CO₂が直接買取されています。
特徴の数々
1.
価格の透明性: サイト上では、クレジット区分ごとの参考買取価格をリアルタイムで掲示しており、ユーザーは常に最新の価格情報を得ることができます。査定の結果も、平均で3営業日以内に提供されるため、迅速な対応が可能です。
2.
オンラインでの完結: 売買契約から入金確認まで、すべてのプロセスを非対面で完了することができます。電子契約を用いるため、書類の郵送に関する負担も最小限に抑えられます。もし電子署名が難しい場合でも、郵送での契約締結に対応しています。
3.
迅速な入金: クレジットの受領後、1ヶ月以内に買取金額全額を振り込むシステムを導入しており、仲介手数料や隠れコストは一切発生しません。これは企業にとって魅力的な条件となるでしょう。
今後の展望
カグオクは、2025年度下期には需要家向けのJ-クレジット調達代行サービスを開始する計画です。その際には、国内での最安水準となる予定です。
代表者からのメッセージ
カグオク株式会社の代表取締役社長、増山大知氏は「我々の目標は、J-クレジットの流動性を高め、市場全体を活性化することです。直接買取を通じて、創出企業や地域に確実な資金供給を行い、エコシステムの拡大に貢献したい」と語ります。これにより、持続可能なビジネスの実現に向けた一歩が踏み出されるでしょう。
会社のご紹介
カグオク株式会社は、デジタルホームステージングサービス「カグオク」を中心に、原状回復シミュレーションの「カグケシ」など、不動産業界をターゲットとしたITシステムとアプリの開発に力を入れています。企業の環境への配慮が高まる中、J-クレジット来たる新時代に向けた取り組みが広がっています。最新の情報やサービスについては、公式サイトをご確認ください。