鈴江俊郎最新作『ニッポン人は亡命する。』が両国に登場
2025年1月24日から26日まで、東京都墨田区の両国シアターΧにて、岸田國士戯曲賞など数々の演劇賞を受賞した劇作家、鈴江俊郎の新作『ニッポン人は亡命する。』が上演されます。演出はドイツ人演出家のペーター・ゲスナーが担当し、うずめ劇場の41回目の公演として注目されています。
この作品は、「ドイツに亡命したい」と願う日本人男性“つとむ”を中心に展開するコメディ。彼とその義姉がドイツ大使館を訪れた際、戸惑いながらも対応する大使館職員との間に生まれる会話は、現代日本の社会問題を鋭く浮き彫りにします。これにより、観客は愚かさと可笑しさが織り成す人間ドラマに引き込まれることでしょう。
見どころの多彩なキャスト
この公演では、個性的な俳優たちが一堂に会し、日本語での生演奏もあるなど、見逃せない要素が盛りだくさんです。特に、渋さ知らズのヴォーカルであり『千と千尋の神隠し』のりんの声で知られる玉井夕海が、劇中で歌うシーンは必見です。彼女が歌うのは、旧東ドイツのシンガーソングライター、ベッティーナ・ヴェグナーの楽曲で、日本語の生演奏は本邦初となります。
主なキャストは、つとむを演じる後藤まなみ、ドイツ大使館職員を演じる荒牧大道、そして義姉役の松尾容子です。
さらに、話題の原作者内田春菊や、TikTokで人気を誇る木林優太も登場し、観客を楽しませます。
アフタートークやシンポジウムも用意
公演にはアフタートークも予定されており、演出家と劇作家の鈴江俊郎自らが、演劇についての対話を交わす貴重な機会も設けられています。このような親密なコミュニケーションは、演劇に興味のある方にとって必見です。
また、東京上演の翌週には大阪・心斎橋の劇場ウイングフィールド、さらに北九州市でも公演が行われ、各地で新作への期待が高まっています。
まとめ
鈴江俊郎が手がける『ニッポン人は亡命する。』は、現代社会のテーマに真摯に向き合いながら、笑いを交えた形で表現される作品です。観劇を通じて、ただ見るだけでなく、観後に語り合う場も設けられ、観客同士の交流が期待されます。新しい演劇のかたちを楽しみながら、深いメッセージを受け取ることができるでしょう。
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