日本初の取り組み
保育業界において、23年間の長きにわたって実施されてきた「包括的性教育」が高く評価され、社会福祉法人どろんこ会(本部:東京都渋谷区)が「第20回キッズデザイン賞」の審査委員長特別賞を受賞しました。この受賞は、保育事業者による性教育の取り組みとしては初めてのことです。
教育の重要性
年末には「こども性暴力防止法」が施行され、乳幼児期からの性に関する教育の重要性が改めて注目されています。自分自身と他者の身体、権利を尊重する態度を育むことが必要とされている中で、どろんこ会の取り組みは大変意義深いものとして評価されました。
包括的性教育の内容
同会の性教育プログラムでは、胎児人形などを用いて、受精から出産までの「命の誕生」を直感的に伝える手法を取り入れています。このプログラムは、男女の身体の違いやプライベートゾーンなど、幼児期に知っておくべき基本的な内容を体系立てて学ぶことができるよう、ユニークに設計されています。実際に、毎年全国約200の施設で5歳児を対象に実施されており、どろんこ会はこのプログラムの実践において、常に最新の知見を取り入れ続けています。
受賞理由
キッズデザイン賞の評価の中で、特に注目されたのは「性教育という難しいテーマを扱いながら、子どもの自尊心を守り、権利を尊重する態度を育む設計」であるとされています。このように、教育の基盤を形成する取り組みは、家庭や他の保育現場にも良い影響を及ぼすことが期待されています。
普及啓発活動の展開
どろんこ会は、性教育の必要性に応じて、2019年から社会全体への普及啓発活動を本格化させました。具体的には、保護者への意識調査や自治体研修、さらには大学での講義など、多方面にわたる活動を行っています。特に、「こども性暴力防止法」をテーマにしたセミナーでは、社会全体に向けて幼児期からの性教育の文化を広げることを目指して進めています。
受賞式とシンポジウム
今回のキッズデザイン賞の受賞を受け、授賞式は2023年10月2日、虎ノ門ヒルズで開催されます。この式典では、優秀作品36点が展示されるほか、受賞団体によるプレゼンテーションも行われる予定です。どろんこ会の理事長である安永愛香が登壇し、自らのプログラムについて発表します。
子どもを守る社会の実現に向けて
キッズデザイン賞は「子どもが幸福であると感じられる社会・環境をデザインする」ことを目的としており、これに則った活動が多くの団体によって行われています。どろんこ会の性教育プログラムも、その一端を担っており、今後さらに多くの保育現場や家庭においてこの取り組みが広がっていくことが期待されます。
結論
このように、どろんこ会の提案する包括的性教育は、ただ知識を与えるだけでなく、子どもたちに自尊心や他者を思いやる心を育むことを目的としています。これは、現代社会において非常に重要な教育であり、今後もさらなる普及と発展が期待される分野です。