2025年8月11日、甲府南公民館にて、生活協同組合パルシステム山梨・長野主催の特別イベントが行われます。このイベントは、80年前に起きた甲府空襲を通じて、子どもたちが戦争の爪痕や平和の重要性を学ぶことを目的としています。イベントの内容は、絵本『甲府くうしゅうの話かみず』の朗読と、戦時中に食べられていた「おすいとん」の調理体験となっており、参加者は当時の食文化を感じながら、歴史を学びます。
絵本の朗読と甲府の歴史
このイベントの第一部では、山梨むかしがたりの会の代表、藤巻愛子さんによる絵本の朗読が行われます。絵本は、甲府空襲での出来事を子どもたちの視点から描いたもので、特に「かみず」という桑の実を摘みに行くシーンが印象的です。藤巻さんの甲州弁で語られる物語は、戦争の恐怖を感じさせるとともに、そこに生きた人々の思いを伝えてくれます。
悲劇の背景と平和の意義
甲府市は70年以上前、130機以上のB29爆撃機によって大きな被害を受けました。市街地の74%が壊滅し、1,127人の命が失われたという過去を持ちます。このような歴史を子どもたちに知ってもらうことは、未来の平和を考える上で非常に重要です。このイベントを通じて、参加者は単なる歴史の勉強に留まらず、実際に戦時中の食事を作り、味わうことで、より深い理解を得ることができます。
戦時中の食糧体験
第二部では、戦時中に実際に食べられていた「おすいとん」を調理し、みんなで試食します。この調理を通じて、物資が不足していたあの時代の厳しさを実感し、日常生活の中での食糧の大切さを再認識する機会となります。また、この調理の後には、紙芝居「ちっちゃいこえ」による上演があります。これは、広島の原爆による影響を受けた生き物たちの視点から語られた物語で、戦争の恐ろしさを改めて考えさせられます。
参加要項と申込み
イベントは、上午の部が50名の定員で、午後の部は15組30名の家族が参加できます。終了後には、参加者同士で平和についての思いを語り合い、共に考える時間も設けられています。参加費は大人がわずか100円とリーズナブルであり、小学生以下は無料です。申し込みは公式ウェブサイトから可能で、締切は8月3日までとなっています。詳細は、
こちらのリンクから確認できます。
このイベントは単なる観光やレクリエーションではなく、未来を担う子どもたちが歴史を知り、次世代に平和をどう繋げていくのか考える貴重な機会です。甲府の地域と未来のために、多くの方々のご参加をお待ちしております。