iUが掲げる新たな教育の形
東京都墨田区に位置するiU(情報経営イノベーション専門職大学)では、全学的なAI導入方針「iUはAI大学になる!」を発表しました。この取り組みは、教育、研究、事務の全ての分野でAI技術を基盤に据え、未来の社会をリードする人材を育成することを目的としています。具体的には、2027年度の入学者選抜(2026年度実施)において、「生成AI活用型」の新しい選抜方式が導入されます。
この新しい選抜方式は、知識量を競う従来のモデルから脱却し、AIと協働して創造的な問題解決能力を評価するものです。入試では、生成AIを活用した成果物の提出を求め、その質や創意工夫、改善能力などが重要視されます。これにより、iUはただの教育機関ではなく、未来のAI社会を担う人材を育成するための基地となることを目指しています。
AIを基盤とした教育の推進
iUでは、今後3年間でAIの活用を教育、研究、事務の全領域において推進する具体的なプランがあります。教育分野では、全ての授業で生成AIを活用し、全教員と全学生がこの先進技術を利用することを目指しています。また、AIを用いた入試の導入により、学生のAI利用能力を評価し、より適応力のある人材を育てる環境を整えます。
多様な領域でのAI活用
研究分野でも、iUは医療、運輸、エンタメ、ロボティクス、教育など、多岐にわたる分野でAIプロジェクトを推進します。全プロジェクトにおけるAIの利用が求められ、これにより先進的な研究成果を生み出し、社会に貢献したいと考えています。
さらに、事務分野においては、AI学長を開発し、業務効率化を図ることと、DX(デジタルトランスフォーメーション)とAIの協同進行により、業務時間を30%削減することを目指します。これによって、より効率的で透明性のある運営が実現されるでしょう。
生成AI活用型選抜の具体的な評価基準
新たに導入される「生成AI活用型」選抜方式では、受験生は生成AIを活用した成果物を提出する必要があります。この評価は、品質や創意工夫に加え、作品に対する改善・修正能力も考慮されます。さらに、調査書などの書類審査やiUの教育理念への理解を確認する面接も含まれ、トータルで受験者の能力が評価されることになります。
未来に向けた一歩
iUは2021年度にデジタル入試を先駆けて導入し、今回は「AI入試」としてさらに一歩進める形となります。このようにiUは未来の社会に必要な人材を育成するための環境を整えています。そして、全ての人がAIの可能性を享受できる社会を実現するため、今後も積極的に新しい技術を取り入れ、教育のあり方を革新していく姿勢を貫いていきます。先進的な教育実践を通して、iUがどのように社会に貢献し、新しい価値を提供していくのか。その過程から目が離せません。