令和7年の東京都における労働組合組織状況を詳しく解説

令和7年東京都における労働組合の組織状況

東京都における労働組合の組織状況について、令和7年に実施された基礎調査の結果が発表されました。この調査は、都内の労働組合の実態を把握するための重要なものであり、毎年行われています。

労働組合数と組合員数の変化

最新の調査によると、東京都内の労働組合は、2025年12月末時点で6,316組合に減少しています。これは前年比105組合の減少を示していますが、興味深いことに、組合員数は246万7,270人と、前年よりも2万3,177人増加しています。この組合員数は東京都内の全雇用者に対して推定組織率25.4％であり、前年と同じ水準を保っています。

組合員数の多い産業

産業ごとに見ると、組合員数が最も多いのは製造業で、327,312人（都内組合員数の13.3％）を占めています。次いで、卸売業・小売業が325,671人（13.2％）、宿泊業・飲食サービス業が287,880人（11.7％）となっています。この結果から、多様な産業での労働組合の存在感が浮き彫りになっています。

また、雇用形態に着目すると、パートタイム労働者の組合員数が54万5,337人という結果で前年比で約3万人増加しています。これにより、パートタイム労働者の加入が進んでいることが確認され、労働環境の改善に寄与する可能性があります。

主要労働団体の組織状況

主要な労働団体での組合員数に注目すると、特に「連合東京」が126万3,658人を抱えており、全体の51.2％を占めています。これに続く「東京地評」は18万4,455人、そして「東京労連」が9万8,056人となっています。このように、特定の労働団体への加入が多いことが、労働運動の傾向と関連していると考えられます。

調査方法と対象

この調査は、東京都労働相談情報センターの職員による面接方式で行われ、単位労働組合を対象としています。調査で得られたデータの中には、組合の名称、所在地、組合員数、そして加盟している組織系統などが含まれています。調査の実施日は令和7年の6月30日であり、これに基づいて組織状況が把握されました。

調査を通じて、東京都における労働組合は数こそ減少したものの、組合員数が増加しているというデータは、我々にとって大変興味深い結果です。この現象は、労働者の権利や声がますます重要視されている証拠とも取れるでしょう。今後も労働環境の変化に注目しつつ、労働組合の動向を見守りたいと思います。