AIと動物研究
2025-12-01 09:54:35

革新的AIモニタリングシステムで実験動物研究を加速する新時代の到来

AIがもたらす実験動物研究の変革



実験動物研究の現場が今、大きな変革を迎えています。ジャクソン・ラボラトリー・ジャパン株式会社とAvidity Science株式会社の協業により、AIによる非侵襲的な行動モニタリングシステムが国内で販売開始されることが発表されました。このシステムは、実験動物の行動や生理状態をリアルタイムで可視化することを可能にし、研究の効率化と動物福祉の向上に寄与します。

1. デジタルトランスフォーメーションの背景


従来の動物実験においては、実験者が手動で観察・記録する方法が一般的でしたが、これには多くの課題がありました。人的観察による主観性や夜間の観察が困難であることが、データの再現性を下げる要因となっていました。しかし、最近では3Rs(Replacement, Reduction, Refinement)原則の重要性が増し、動物実験におけるデジタル化が必須とされています。本システムは、これらの課題を解決するために設計されたデジタルソリューションです。

2. 製品の概要と特徴


本製品は、米国のAllentown社が製造した「Discovery™」システムと、ジャクソン研究所が開発した「Envision™」ソフトウェアを統合したホームケージモニタリングシステムです。AIによって動物の自然な行動を非侵襲的に解析し、高感度のカメラが常時撮影を行います。このAIモジュールは、動物の運動量、摂食、飲水、呼吸の回数、睡眠、さらにはてんかん発作の特性まで把握することができます。これにより、研究データの客観性と再現性が向上します。

主な特長:


  • - AIによる自動行動解析:活動時間や食事の摂取、呼吸などを高精度で分析。
  • - 非侵襲的かつ連続モニタリング:動物の自然な行動を妨げません。
  • - クラウドベース:データの保存や共有が容易で、複数の研究拠点での使用が可能。
  • - Developer環境対応:研究者が独自の指標を作成できるサポート。
  • - 業務効率と動物福祉の両立:給餌や給水の動作を自動で監視し、人的介入を最小化。

3. サポート体制と導入先


本システムの生産と販売体制では、ジャクソン・ラボラトリー・ジャパンがEnvision™ソフトウェアとDiscovery™ IVCの統合提案を行い、Avidity Scienceがその設置や技術サポートを担当します。この協業は、特に製薬企業やCRO、大学などの前臨床研究において大きな効果を発揮すると期待されています。

4. まとめ


このように、AIによる動物行動解析システムは、今後の実験動物研究において重要な役割を果たします。研究者は、これまでの課題を克服し、より精度の高いデータをもとに研究を進めることが可能になるでしょう。新たな時代の幕開けとして、実験動物研究の未来を切り拓く本製品には、目が離せません。

【会社情報】
  • - ジャクソン・ラボラトリー・ジャパン株式会社
所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜3-17-6 イノテックビル11階
設立:1972年12月
代表取締役社長:波木 理香
公式サイト

  • - Avidity Science株式会社
所在地:東京都港区赤坂2-22-24 泉赤坂ビル6階
設立:2019年2月27日
代表取締役:田向 康人
公式サイト


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