女性管理職育成の新たな道
株式会社Mentor Forは、企業における女性管理職育成のために活動している企業であり、2025年6月までの累計1万時間の1on1メンタリングを達成しました。この成果は、企業内の女性管理職比率が低迷する中での大きな進展と言えるでしょう。
背景と意義
日本における女性管理職の比率は約15%と、OECD諸国の中でも最低水準に位置しています。この現状を改善するためには、ロールモデルや相談相手を得ることが不可欠です。内閣府の調査によると、女性が管理職になりにくい理由の多くはロールモデル不足に起因しています。
Mentor Forは2018年から、この問題を解決するために、多様なライフ・ビジネス経験を持つ社外メンターを擁立し、そのメンターたちが女性社員の成長を手助けしています。たった一度のメンタリングではなく、継続的なサポートを重視することが、メンティ(メンタリングを受ける人)の変化を促しています。
高度なメンター教育
Mentor Forでは、メンターの教育に特に力を入れています。対話技術をはじめとするコミュニケーションスキルの向上が、新たなロールモデルを育成するための鍵となります。メンターとして認定されるためには、高いスキルが求められ、その後の継続的なサポートを通じて、メンティの自信を育んでいきます。
実際に、これまでにメンティとなった2,000人以上の女性のうち約7割がキャリアアップを実現しており、これはメンタリングの効果を示す重要なデータです。
メンターとの関係性の重要性
継続的に行われる1on1メンタリングは、メンティが自身の課題や悩みを深く掘り下げ、自信を持って行動できるよう支える基盤となっています。メンティからは「社外メンターとの話がしやすく、深い自己開示ができる」といった声が上がっています。これは、職場の上下関係や文化が影響を及ぼすことなく、自由に意見を共有できる「心理的安全性」に起因しています。
また、91.2%のメンティが「社外のメンターと話すことで本音が話しやすかった」と回答しており、これがメンタリングの強みとされています。十分な信頼関係が築かれることで、メンティは自らの夢や目標に向かって前進する勇気を持つことが可能になります。
今後の展望
2025年に向けて、Mentor Forはさらに発展し、女性リーダー育成を超えて、全ての社員に向けたキャリア支援を視野に入れています。特に中堅層や男性社員のメンタリングにも力を入れることで、組織全体の活性化を図ります。
また、社内メンター制度の支援も行い、メンタリング文化の醸成に寄与することで、「メンティからメンターへ」という好循環を創出していきます。
最後に
Mentor Forは、社会におけるDE&I推進の一環として、リーダーシップやキャリアの可能性を広げるための支援を続けています。私たちの目指すのは、対話を通じて人々を結びつけ、変化を共に導く伴走者です。これからも、ロールモデルの存在を広げながら、メンタリングの持つ可能性を探求していく所存です。