人材育成の基礎を学ぶ!人事図書館での研修体験イベントレポート
2024年2月1日、東京都中央区に位置する人事図書館で、株式会社Trustyyle主催の「2時間で研修企画を体験できる人材育成インターンシップ」が開催されました。このイベントは、人事関連職に関わる参加者がプロフェッショナルな研修設計の手法を学ぶ貴重な機会となりました。
イベント概要
当日の参加者は、主に「未経験だが教育施策を任されそう」といった理由や、「労務や採用を兼務しつつ研修興味がある」といった方々でした。時間は限られているため、研修の設計フレームワークを理解し、効率的に学ぶことが強調されました。
外部設計と内部設計とは?
イベントは、研修が問題解決の手段であるという基礎から始まりました。人事担当者が「キャリア自立を促したい」「生産性を上げたい」と上司や経営陣からオーダーを受けた際には、まず「研修が本当に適切な手段であるか」を見極めるべきと講師は強調しました。ここで、「研修の目的」と「研修の目標」を明確に分けることが重要であると説明され、研修の外部設計と内部設計という概念が導入されました。
次に、配布されたワークシートを使い、参加者が議論を進めながら「企業の課題」「研修対象者」「ゴールにすべき行動変容」を整理するプロセスが行われました。このステップでは、参加者が「誰の問題意識に応える研修であるのか」を明確にし、研修設計の目的を理解する重要性を確認しました。
グループワークの体験
その後、グループに分かれ、参加者たちは実際に研修の大まかなプログラム、すなわちタイムラインを作成するワークに取り組みました。最初の段階で、研修対象者を定め、若手育成に焦点を当てるのか、ベテランを対象にするのかを検討。本格的な議論へと進み、「現在の仕事ベース」でのキャリア自立を描くか、「会社全体の未来像」から逆算するかという点についても考察がありました。多様な設定がなされる中、参加者たちは「目的と目標の違い」を意識しながら進めることで、研修の全体設計と具体的なコンテンツの違いを理解していく様子が印象的でした。
参加者の声
イベント終了後、参加者からは多くの好評の声が寄せられました。「短時間でも形に落とし込めたことで、企画の楽しさを実感できた」や、「目的と目標の明確化が腑に落ちた」との声があり、具体的な学びを得たことが伺えました。また、「行動を明確にしないと研修は自己啓発に終わりがち」との理解も深まり、社内組織の構造が研修に与える影響に気づかされる向きもありました。参加者にとって、濃い内容の無料イベントながら、しっかりと頭を使う良い体験となったようです。
ナビゲーターたち
このイベントでは、フューチャー株式会社の赤坂優太氏と、一般社団法人経営学習研究所の稲熊圭太氏がナビゲーターとして参加。赤坂氏は、ITコンサルティングの背景を生かし、人材育成や組織開発に10年間従事。その成果として、300以上の新人研修をリードしつつ、企業の人材育成担当者を支援しています。また、稲熊氏は17年にわたり人材育成・採用業務に携わり、教育の場を提供することに尽力している方です。二人の経験が生かされた内容が印象的でした。
人事図書館について
人事図書館は、2024年4月に東京人形町に開設されたばかりのコワーキングスペースで、人事関連職が集まる学びの場を提供しています。2000冊以上の人事に関する書籍や500名以上の会員を有し、「仲間と学びで、未来を拓く」をモットーに、様々なイベントが企画されています。興味がある方は公式ウェブサイトを訪れて、今後の企画をチェックしてみてください。