2025年、能登半島地震の影響を受けた美の再生
福岡市の中心に位置するYUGEN Gallery FUKUOKAで、2025年3月8日から23日まで、写真家・蓮井幹生による個展が開催されます。この展覧会のテーマは「朽ちゆく果てにも美は宿る」であり、特に令和6年元日に発生した能登半島地震の復興支援を目的とした重要なプロジェクトとなっています。
蓮井幹生は1955年東京都生まれの著名な写真家であり、アートディレクターとしても名を馳せています。彼のキャリアは、広告やファッション写真から始まり、独学で学んだ技術を活かして、緻密で美しい風景作品を数多く発表しています。特に、1990年代から続けているパノラマカメラを使用した《PEACE LAND》や、阿蘇山を捉えた《HIDDEN LANDSCAPE》は、彼の代表作として高く評価されています。
本展では、特に石川県小松市にある歴史的な九谷焼の名窯「錦山窯」とのコラボレーションに焦点を当てています。この窯は、110年以上の歴史を持つ伝統的な陶磁器生産施設で、蓮井はこの地震により破壊された九谷焼の作品を新たな光で捉えました。具体的には、破壊された陶磁器作品から、かつての美しさがどのように再現されるのか、その過程を作品として表現しています。
割れた陶磁器には、破壊前と変わらぬ存在感が宿り、蓮井の敏感な視点によってその美しさが際立てられています。この展覧会では、蓮井自身が撮影した九谷焼の写真作品が展示され、来場者はその魅力を直接体感できます。
また、今回の個展では展示される作品の一部売上が復興支援へ寄付されるため、アートを楽しむことと同時に、社会貢献にも参加できる貴重な機会となります。人々が失ったものから新たな美を再発見し、復興の象徴としてのアートの力を感じる体験ができることでしょう。
開催概要
- - タイトル: 能登半島復興支援 蓮井幹生+錦山窯コラボ展 「朽ちゆく果てにも美は宿る」
- - 期間: 2025年3月8日(土)〜3月23日(日)
- - 開館時間: 平日 11:00〜19:00(最終日のみ17:00終了)
- - 定休日: 火曜日
- - 場所: YUGEN Gallery FUKUOKA
- - 住所: 福岡県福岡市中央区大名2-1-4 ステージ1西通り4F
- - 入場料: 無料
蓮井幹生について
蓮井幹生は、アマチュア写真家の父の影響から幼少期より写真に親しみ、アートディレクションとしても多くの成功を収めてきました。彼の作品は、フランス国立図書館をはじめとする著名な施設に収蔵されており、その作品が持つ美は世界中で評価されています。近年は長野県茅野市での写真館運営を行いつつ、東京との二拠点で活躍を続けています。
この機会に、歴史的な九谷焼と蓮井幹生のアートが生み出す特別な展示空間を訪れてみてはいかがでしょうか。美術の力で復興を支援するこのプロジェクトを通じて、新たな発見と感動が得られることでしょう。詳しくは、
こちらから。