制振装置evoltz実証
2026-06-10 08:59:58

木造住宅を守る新たな制振装置『evoltz』の効果を実証した公開実験

木造住宅を守る新たな制振装置『evoltz』



2026年5月27日と28日の二日間、富山県の実験施設にて、木造住宅用の制振装置『evoltz』の性能を実証する公開実験「富山振動台実験2026」が行われました。この実験は、全国から集まった26社の住宅事業者や設計事務所が参加し、特に地震に強い住まいを実現するための重要な取り組みとなりました。

実験の背景と目的



最近の地震、特に熊本地震や令和6年能登半島地震においては、震度7に相当する巨大な揺れが続けて発生し、多くの木造住宅が倒壊する被害を受けました。一度の大地震を耐えた建物でも、繰り返される激しい揺れにより、構造体に徐々にダメージが蓄積されることが懸念されています。今回の実験では、耐震等級3の強度をどれだけ長く維持できるかというテーマのもと、能登半島地震の実際の地震波を再現し、制振装置の効果を検証しました。

実験概要



実験には2つの構造体を用意しました。
1. 構造体A(耐震等級3のみ):耐震等級3の基準で設計された木造住宅。
2. 構造体B(evoltz装着):耐震等級3の基準に加え、制振装置『evoltz』を装着した木造住宅。

これらの構造体に対し、令和6年能登半島地震を想定した地震波を加えました。震度5強〜6弱の加振と震度6強〜7の加振を交互に行い、それぞれの挙動を観察しました。

実験結果とその意義



実験の結果、圧倒的な耐久性と変形抑制効果が確認されました。

構造体A(耐震等級3のみ)


初回の加振の際には軽微な損傷に留まりましたが、繰り返し受けた激震によって層間変形角が安全限界値に達し、実験を中止せざるを得ませんでした。これにより、耐震等級3でも複数の大きな揺れを受けると、リスクが高まることが明らかになりました。

構造体B(evoltz装着)


一方、evoltzが装着された構造体Bは、初期の微小な揺れから即座に反応し、通算4回の加振時でも安全性を保ちながら、変形量を大幅に抑えることに成功しました。さらに、8回目の加振でも高い安全性を維持し続けました。

この結果は、evoltzの搭載が木造住宅の耐久性に与える影響を強く示しており、今後の住まい作りにおいて非常に重要な示唆を与えています。

専門家の見解



本実験に参加した構造設計の専門家、株式会社M's構造設計の佐藤実先生は「耐震等級3の建物にevoltzのような制振装置を追加することで、耐震性を長持ちさせることができる」と語り、その重要性を強調しました。彼は、初期微動から効く制振装置が繰り返される地震から家族の命と資産を守る名案であるとし、建物設計における組み合わせの重要性を訴えました。

evoltz(エヴォルツ)について



『evoltz』は、自動車のショックアブソーバー技術を応用した木造住宅用の制振装置です。バイリニア特性を持ち、小さな揺れから超巨大地震まで対応できるのが特徴です。この装置は、耐震等級3の建物とも相性が良く、設置することで木造住宅の安全性を向上させることが期待されています。

会社情報



株式会社evoltzは、静岡県浜松市に本社を置き、2022年に設立されました。制振装置の開発と販売を行い、木造建築への構造支援も手掛けています。これからの地震対策のスタンダードとして、evoltzがさらに広がりを見せることが期待されます。


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