紅麹コレステヘルプ製造方法公開請求の経緯と意義
株式会社薫製倶楽部が、大阪市に対して小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」の製造方法に関する公開請求を行ったことが、大きな話題となっています。今回の請求は、製造方法(製法)に関する行政文書が非公開とされていることから始まりました。大阪市は、同製法が記載された書類を部分的に公開したものの、大部分を黒塗りとしたことで、透明性が欠けるとの意見が多く寄せられています。
1. 公開請求の背景
大阪市に提出された公開請求は、令和7年12月3日付けで、株式会社薫製倶楽部の代表取締役である薬剤師・森雅昭氏によって行われました。請求に対する大阪市の応答は、令和7年12月16日に発表され、製造仕様書や原料の製造フロー、種菌の培養条件などを一部非公開として決定。その後、当社は令和8年1月5日に、黒塗りの部分を開示するように審査請求を行いました。
この動きにより、紅麹コレステヘルプの製造工程に関する情報の公開を求める声が高まりました。特に、約50日間にわたって培養される紅麹菌についての不明瞭さが問題視されています。これまで、小林製薬が2018年に発表したプレスリリースにおいて、自らの製法を紹介していた経緯があります。しかし、同社のウェブサイトは現在、この情報を削除しており、その真偽が問われています。
2. 食品衛生法の影響
令和3年6月から施行された食品衛生法の改正によって、すべての食品事業者にはHACCPに基づく衛生管理が義務付けられました。これは、製造過程での危害要因を管理するためのものであり、透明性が求められる大きな要因です。にもかかわらず、大阪市保健所は、小林製薬が発表した製法に関する情報を公開しない姿勢を貫いています。この状況に対する疑問を抱くのは自然な流れであり、結果として公開請求に至ったのです。
3. 食品製造の専門的視点
株式会社薫製倶楽部の森代表は、自身の28年にわたる食品製造に関する経験を基に、食品の発酵と製造における基本知識を解説しています。彼によると、発酵食品には必ず「バリア」が存在し、微生物の成長を制御しています。例えば、元々微生物を培養する期間は短く、その後は塩分や酸、アルコールによって熟成が進むのが普遍的な食品製造の基本です。
「紅麹コレステヘルプ」の場合、約50日間も微生物を発育させ続けるという製法は、一般的には考えられないことです。このままでは製品の安全性に疑問が残る点を、当社はしっかりと公開し説明する必要があると考えています。
4. 反論書の内容
反論書では、大阪市から開示拒否された理由の説明と、第三者意見の照会の有無について問うています。事業者が自ら公表した情報が黒塗りとなる理由は何か、根拠を示すべきだとの主張が具体的にされています。このような透明性の欠如は、消費者や事業者にとっても大きな影響があります。
5. 今後の動きと公表に向けて
今後、株式会社薫製倶楽部は、大阪市情報公開審査会での審理に注視し、適切な情報の公開を促すための活動を強化していく方針です。また、LINE公式アカウントを開設し、紅麹の文化及び関連情報を発信していくことで、消費者や関係者への情報提供を行っていくとのことです。情報公開請求により開示された文書内容を随時報告することも約束されています。
このように、透明性と安全性が求められる食品業界において、今回の公開請求の行動は非常に重要な意義を持つと言えるでしょう。今後も注目していきたいと思います。