ポーラと三生医薬が連携！酸化ストレス対策の新しい戦略とは？

ポーラと三生医薬が開発した新しい抗酸化戦略

最近、株式会社ポーラと三生医薬が共同で行った研究が注目を集めています。肌を酸化ストレスから守るための新たな効果的なアプローチとして、フラボノイドとアスコルビン酸を組み合わせたエキスが開発されたというのです。この成果は、2025年12月3日から5日に開催される第48回日本分子生物学会年会で発表される予定です。

酸化ストレスと肌への影響

高度に発展した都市部では、紫外線や大気汚染から肌が日常的に受ける負担は想像以上に大きいものです。これが肌に生じる酸化ストレスの原因となり、しわやくすみ、乾燥の要因となります。ポーラは、この問題を解決するために、短期的と長期的の両方からアプローチする必要があると考えています。

即効性の高いアスコルビン酸

まず、即効性に関しては、アスコルビン酸（ビタミンC）が代表的な抗酸化成分として知られています。活性酸素を素早く取り除くことで、短期間に肌を保護する働きがあります。これにより、紫外線や環境ストレスから受けるダメージを速やかに軽減することができます。

持続性の重要性

一方、肌の長期的な健康を保つためには、NRF2という細胞内のスイッチを活性化させるアプローチが欠かせません。このスイッチは、抗酸化酵素を増加させ肌の本来のバリア機能を高める役割を担っています。ポーラの研究によると、即効性と持続性を両立させることが酸化ストレスから肌を守るためには重要だと示されています。

フラボノイドの探索

ポーラと三生医薬は、特に強い抗酸化作用を持つフラボノイドを探索しました。研究の中で、ヒドロキシラジカルと呼ばれる高い酸化力を持つ活性酸素を効果的に除去できるフラボノイドの選定が行われました。この基準をもとに、多くの植物からフラボノイドを含むエキスが選び出され、実験が行われました。

複合エキスの開発

研究が進む中、アスコルビン酸と特定の植物エキスを組み合わせた複合エキスの開発が進められました。この複合エキスは、酸化ストレスから表皮細胞を保護することが分かりました。特に、他の細胞に比べて反応が低いため、酸化ストレスの影響を受けにくいことが示されています。この結果から、細胞の抗酸化力を強化する新たな素材が期待されるというわけです。

NRF2の役割

NRF2が活性化されることで、細胞が自ら酸化ストレスに対抗できる状態になることが分かりました。このメカニズムの理解は、より効果的なスキンケア製品の開発に寄与する可能性があります。活性酸素への対策を即効性と持続性の観点から両立させるこの新たなアプローチは、肌の健康を維持するために革新的な一歩となるでしょう。