株式会社日立システムズは、生成AI活用のニーズに応え、コンテナ型データセンターのラインアップをリニューアルしました。新たに提供する3つの標準モデルは、それぞれ異なる用途に特化しており、顧客のビジネスニーズに柔軟に対応します。
コンテナ型データセンターとは
コンテナ型データセンターとは、サーバーラック、冷却システム、電源設備などがまとめて収容されているパッケージ型のデータセンターです。これにより、通常のデータセンターを建設するよりも迅速かつ低コストでの設置が可能となり、設置場所の移動や増設も簡単です。この特性は、特に急速に変化するビジネス環境の中で、企業が迅速に対応できる重要な要素となっています。
新たな3モデルの特徴
今回日立システムズが発表した3つのモデルは以下の通りです。
1.
高負荷サーバーモデル: 生成AIや高度な計算処理に対応したもので、800kWのIT負荷を支える設計になっています。水冷によるダイレクトチップクーリングシステムを備え、効率的な冷却を実現しています。
2.
サーバールームモデル: 研究機関や病院向けに設計されており、自社敷地内の設置が可能です。特に秘匿性が求められるデータの管理に適しており、セキュリティ要件にも配慮されています。IT負荷は100kWで、8ラックのサーバーを収容できます。
3.
エッジコンピューティングモデル: キャリア基地局向けに最適化されており、通信インフラの拠点として機能します。直流電源装置を提供し、通信機器の要件にも柔軟に対応します。
深刻な人手不足とその対応
日本国内では建設業界や運送業界での人手不足が深刻化しています。これが要因となり、従来のデータセンター建設には時間がかかる傾向があります。このため、ラインアップをリニューアルしたコンテナ型データセンターへの関心が高まっています。コンテナ型の特性により、設置が簡単で迅速な対応が可能となります。
自律走行ロボット「ugo」の導入
また、日立システムズのコンテナ型データセンターには、業務DXロボット「ugo」が搭載されています。これは、自律運転と遠隔操作が可能なロボットで、データセンター内の監視や障害のチェックを無人で行うことができます。これにより、人手不足の解消にも貢献します。
今後の取り組みと目標
日立システムズは、これらの新モデルを基にさらにコンテナ型データセンターの拡販を進め、2027年度までに累計100億円の売上を目指します。各モデルは多様な業務ニーズに応じてカスタマイズ可能で、特に顧客のデジタル化をサポートするためのマネジドサービスとも連携し、セキュリティ監視や運用支援も提供します。
まとめ
日立システムズは、コンテナ型データセンターの新ラインアップにより、顧客のニーズにさらに応える体制を整えました。迅速な導入を実現し、生成AIを活用した事業拡大の基盤を提供することで、顧客のデジタル変革をサポートしていきます。日立システムズのコンテナ型データセンターの詳細は、公式ウェブサイトを通じてご確認ください。