新潟発の新しい挑戦 - オーエムネットワークが全社員に生成AI導入
日本のIT業界は、高度な技術を求める一方で、慢性的な人材不足に直面しています。少子高齢化が進む中で、企業は限られた人材を活用し、成果を上げる必要があります。そのような中、オーエムネットワーク株式会社(新潟県)は新たな戦略プロジェクト「Re:Work.AI」を始動しました。本プロジェクトは、2026年度のテーマ「生成AIを活用して働き方を変えていく」というビジョンのもと、全社員にChatGPTの有料版アカウントを配布し、生成AIを“誰もが使える武器”として活用していくことを目指しています。
増大する人材不足と生産性の停滞
現在、多くの企業がAI導入を目指していますが、オーエムネットワークはAIを単なる業務効率化の道具として見るのではなく、社員の創造性を「拡張」する力として認識しています。この考え方のもと、同社は生成AIの導入を推進し、開発・マーケティング・総務など、各部門で広く活用されます。具体的には、資料作成や顧客対応、データ分析といった日常業務に生成AIを組み込むことで、社員が業務の質を向上させられる環境を整えていきます。
新たなAI推進組織「OmAi.」(オーエムエーアイ)設立
オーエムネットワークでは“挑戦の窓口”として、AI推進組織「OmAi.」を設立し、生成AIや自動化ツールの導入、検証、教育に取り組みます。この組織は2025年10月1日に設立予定で、社員が「まず試してみる」文化を育成することを目的としています。リーダーシップを取りながら、技術の習得と活用を促進していきます。
「Re:Work.AIアカデミー」でAIリテラシーを強化
全社員を対象にしたAIリテラシー教育も実施され、「Re:Work.AIアカデミー」が設立されます。このアカデミーを通じて、実務現場においてリーダー的役割を担う「AI推進リーダー」が配置され、AI活用の普及が図られます。社員の能力を十分に引き出し、業務改善に繋げるための教育プログラムを体系化します。
現場発のイノベーションを促す「AI変革推進ファンド」
また、現場主導での小規模な実証実験を支援するため、「AI変革推進ファンド」が設立されます。トップダウンとボトムアップの両方のアプローチを通じて、AI導入を加速させ、現場からのイノベーションを引き出します。これにより、社員一人一人の成長が、会社全体の成長にも結びついていくことを期待しています。
2026年度に向けた目標
オーエムネットワークは、2026年度内に主要プロセスの80%をAI対応へ移行するという目標を掲げています。また、社内で得た知識やナレッジをオープン化し、地方発から全国へ、さらには業界横断的なベストプラクティスの創出を目指します。代表者は「AIは仕事を奪うものではなく、社員の可能性を拡張する存在」と述べており、全社員が“利用者”から“活用者”へと変わることを目指しています。
記事のまとめ
生成AIの実用化は、もはや特定の企業に限られたものではありません。人材不足や業務効率化に課題を抱える中、オーエムネットワークの「Re:Work.AI」は「AI時代の働き方」の先駆けとして注目されています。地方発の企業だからこその実証や影響力を武器に、組織を超えた“働き方再創造”の旗手を目指すオーエムネットワークの挑戦に、ぜひ注目してみてください。