東京大学が開催！海底インフラとインド太平洋に関する国際セミナー
海底インフラとインド太平洋を考える国際セミナー
2025年4月24日、東京大学先端科学技術研究センター（RCAST）にて、国際セミナー『海底インフラとインド太平洋の海洋秩序 ―地政学から見る安全保障の最前線』が開催されます。当日は、国内外から集まった識者たちが講演を行い、海底インフラに関する安全保障の課題について議論します。
セミナーの目的
このセミナーは、海底ケーブルや海洋秩序がインド太平洋地域の安全保障に与える影響を探ることを目的としています。特に、対立や新技術が海底インフラの安全にどのような変化をもたらしているかを深堀りし、学際的な協力の重要性を強調します。開会の辞を担当する東京大学の池内恵教授は、政策提言の必要性も訴えています。
セミナーの概要
セミナーは、基調講演から始まり、続いて各分野の専門家によるプレゼンテーションが行われます。
基調講演
カリファ大学のブレンドン・J・キャノン准教授と日本GIFの松尾一輝客員研究員による基調講演では、「海底ケーブルへの脅威のマッピング」がテーマです。彼らは、インド太平洋のどの海底ケーブルが最も危険にさらされているかを調査した結果を発表し、特に監視強化や情報共有の重要性を訴えます。
海洋戦略からの視点
次に、インドの戦略的視点について、ゴア大学のダテッシュ・パルレカー助教が発表します。インドは歴史的な海への無関心から脱却し、積極的な海洋戦略を採用しています。自国を「第一応答者」や「ネットワーク構築のパートナー」として位置づけるこの戦略について詳細が語られます。
グローバル・サウスの役割
ストックホルム南アジア・インド太平洋センターのジャガナス・パンダ教授は、グローバル・サウスが新たな海洋安全保障のルールづくりに関わる可能性について説明します。特に、BRICSの拡大がインドに与える影響や、集団防衛の必要性についての見解が述べられます。
日本の安全保障と演習
東京大学のヘン・イクァン教授は、日本における多国間演習の重要性について触れつつ、具体的な演習の内容や参加国、協力体制について話します。これらは「自由で開かれたインド太平洋」という理念を広める手段として位置づけられています。
パネルディスカッション
各プレゼンテーション後には、元海上自衛隊の北川敬三教授をコメンテーターに迎えたパネルディスカッションも行われ、参加者が対話を通じて問題を深めます。脅威のヒートマップや多国籍軍によるケーブル警備の現実的な実現性についての意見交換が予定されています。
参加の呼びかけ
最後に、当日参加者は共同研究や政策提言への参加が呼びかけられます。海底資産の認識を高め、協力的な能力開発を促進するために、社会全体の関与が求められています。
このセミナーは、地政学的視野から海底インフラの安全を考える絶好のチャンスとなりますので、ぜひご参加ください！
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