深瀬昌久の世界
2025-04-30 10:42:13

深瀬昌久の写真展「洋子/遊戯」で辿る私写真の世界

深瀬昌久の写真展「洋子/遊戯」



2025年の夏、東京のフジフイルム スクエアが贈る企画展、深瀬昌久写真展「洋子/遊戯」。この特別な展示は、2025年7月1日から9月30日までの期間中、気軽に入館できる形で開催されます。深瀬昌久は、日本の写真界において極めて重要な存在であり、特に「私写真」として知られる独自のスタイルによる作品が評価されています。本展では、彼の妻である洋子をテーマにした作品群が32点と別の1点を併せて、合計33点が展示されます。

深瀬昌久の重要性



深瀬昌久(1934-2012)は、日本の現代写真史において特筆すべき足跡を残した写真家です。1960年代から70年代の日本は、多くの写真家たちが新しい表現を模索する時代でしたが、彼は特に「私性」を追求し、個人の生活の中での深うつな観察を行いました。彼の作品は、家族や愛猫、自身の生活を通じて、人間関係の持つ複雑さをしっかりと捉えています。

特に、洋子との10年以上にわたる関係性の中での作品群は、深瀬の作品を語る上で欠かせないものであり、この展覧会ではその一端を垣間見ることができるのです。洋子は彼にとって特別な存在であり、彼女の姿をカメラで捉えることで、自身の存在や私的な世界を探求しました。彼女が語ったように、「10年間、彼は私をレンズで見つめ、私の存在は彼のもののようだった」との言葉が示す通り、深瀬の作品は、彼の個人的な歴史と密接に結びついています。

展示作品の魅力



2025年の特別なこの展示では、深瀬が1963年に出会った洋子を、写真家自らが制作したヴィンテージプリントを通して紹介します。作品は、多くの人々に彼の哲学と美学を示しており、観覧者が「自己とは何か」「他者とは何か」という問いについて再考するきっかけを与えてくれることでしょう。展示される全33点は、銀塩印画紙を使用したオリジナルプリントで、深瀬が追求した独自の表現を示しています。

開催情報



  • - 開催期間: 2025年7月1日(火)〜 9月30日(火)
  • - 入館料: 無料
  • - 会場: フジフイルム スクエア 写真歴史博物館
  • - 電話番号: 03-6271-3350
  • - 開館時間: 10:00 - 19:00(最終日16:00まで、入館は終了10分前まで)

この充実した写真展を通じて、深瀬昌久がどのようにして「私」と「他者」の境界を見つめ、彼の作品が持つ深い意味を体験していただきたいです。特別な業績である「洋子」との時間をカメラで映し出した彼の目を、是非直接ご覧ください。

イベント情報



また、展示期間中の7月5日(土)と6日(日)には、ギャラリートークイベントも予定されています。深瀬昌久アーカイブスのトモ・コスガ氏をゲストに迎え、彼の作品や人生についての貴重なお話が聴けます。参加は無料で、予約も不要とのことです。

この機会を通じて、深瀬昌久の写真芸術に触れ、彼自身の息遣いを感じ取っていただければと思います。


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