JALの大気観測再開
2025-12-03 16:54:48

JALが次世代ボーイング787-9型機で大気観測プロジェクトを継承

日本航空が新たに挑む大気観測プロジェクト



日本航空株式会社は、2025年12月より新型ボーイング787-9型機を使用して、航空機による大気観測プロジェクト「CONTRAIL」を次世代に引き継ぐことを発表しました。このプロジェクトは、温室効果ガスの濃度を広範囲かつ高頻度で観測し、地球規模の炭素循環や気候変動メカニズムの解明を目指す活動です。民間航空機によるこのような大気観測は世界初の取り組みであり、これまでに取得されたデータは国内外の研究者から高く評価されています。

CONTRAILプロジェクトの背景



「CONTRAIL」は、Comprehensive Observation Network for Trace gases by Airlinerの略で、日本航空と各関係機関が連携して1993年からスタートしました。当初は一般的な航空機を利用して温室効果ガスのデータを収集してきましたが、今回は787-9型機に改修された観測機器が搭載され、新たに大気観測の頻度と範囲が拡大することが期待されています。

この新型機には、CO2濃度を連続して測定する装置(CME)と、自動的に空気をサンプリングする装置(ASE)が搭載され、より正確なデータが取得可能になります。これによって、アジアのインドや赤道地域、中東での初めての観測も期待されています。

新たな観測の展望



新型ボーイング787-9型機(機番:JA868J)は、特別に塗装され、世界中の空港へ飛び立ちます。運航は成田空港から米国のフランクフルトやマレーシアなどを結ぶ路線にて行われ、具体的には2025年12月4日に初便が運航される予定です。これにより、私たちの環境研究の取り組みを多くの方々に知っていただくきっかけになることを期待しています。

環境保護への取り組み



今回のプロジェクトは、JALが掲げる「エコ・ファーストの約束」の一環となっており、環境省や他の機関の協力のもと、上空広域でのデータ収集を継続します。気候変動メカニズムの解明や地球環境の保護に貢献するため、引き続き努力していくつもりです。

これまでにJALは、ボーイング747-400型機やボーイング777型機を使って、全国および海外の84の空港を網羅し、22,000フライト以上で30,000件を超える大気データを収集してきました。今後は787-9型機の観測能力を活かし、さらに詳細なデータが得られることが期待されています。

まとめ



CONTRAILプロジェクトの進展は、新型機の運航開始により新たな局面を迎えます。高度な観測機器を搭載した787-9型機を駆使することで、気候変動の理解が深まり、地球環境保護に向けた取り組みが一層推進されることでしょう。今後の観測活動に注目です。


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