舞台『贋作 義経千本桜』が開幕
東京のIMPホールにて、30-DELUX OSAKAによる新作『贋作 義経千本桜』が開幕しました。本作は、30-DELUXが長い間親しんできた「義経シリーズ」のひとつで、作家兼演出家の斎藤美七海が手掛ける新たな作品です。昨年名古屋で上演した際の反響を受け、清水順二が製作総指揮を務め、「新しい視点を加えた義経千本桜を創りたい」との意気込みで制作が進められました。
この作品は、初めて挑戦する「和物」かつ「歌舞伎原作」によるもので、30-DELUX OSAKAのメンバーに加え、関西で活動する実力派のベテラン俳優たちが集まり、過去最多のキャストが参加しています。観客を物語に引き込むのは、語り部の役割を担う枝尚人で、芝居、ダンス、殺陣、歌が融合したエンターテインメントの扉を開きます。
物語は、牛若丸(のちの義経)と武蔵坊弁慶の運命的な出会いから始まります。村瀬文宣が演じる牛若丸はフレッシュな魅力を放ち、弁慶役のIMO*Tは新しいタイプのキャラクターを見せつつ、軽やかさを持っています。オープニングではメインキャストが揃い、華やかな殺陣で壮大な世界観を描き出します。その中、藤原朝方役のDaniel Tomio Coelhoは神秘的な雰囲気を醸し出し、川連法眼を演じる清水順二はこれまでにない重みで観客を魅了します。
物語は進むにつれて、一ノ谷の戦い、屋島、壇ノ浦といった有名な源平合戦の場面をダイジェスト形式で見せていきます。義経の快進撃が展開される中、その孤独感が強調され、作品全体に深みを与えます。
義経を愛する静御前を演じる佐月愛果は、目に力を宿し、義経をまっすぐに見つめる姿勢が印象的です。彼女の純粋な強さは観客にも安心感を与えます。また、名古屋公演に続投した亀田結心が演じる佐藤忠信も殺陣やダンスで存在感を発揮し、堂々たる姿を見せました。
歌舞伎の有名な場面である「下市村・鮓屋の段」では、親子の悲しみを描く役作りが心を打つほか、吉野の場面では歌舞伎の口調と重厚感が加わり、物語の濃密さを一層引き立てています。特に、忠信の本性を巡る激白から始まる狐忠信の早着替えシーンは、観客の視線を釘付けにするダンスで展開されます。
圧巻のクライマックスでは、桜の花びらが舞う中、戦の果てに残る命の美しさが描かれます。約2時間半に凝縮されたこの『贋作 義経千本桜』は、源氏と平家の戦いを背景にした壮大なドラマを、より分かりやすく、そして情感豊かに提示しています。緊迫の殺陣と歌、踊りが見事に融合した和物エンターテインメントが、30-DELUX OSAKAの新たな章の幕を開けます。
公演概要
- - 公演名: 30-DELUX OSAKA『贋作 義経千本桜』
- - 脚色・演出: 斎藤美七海
- - 公演期間: 2026年2月13日(金)~15日(日)
出演者
- - 村瀬文宣
- - IMO*T(劇団Fierce)
- - 佐月愛果
- - 亀田結心(劇団Fierce)
- - 堀くるみ
- - 枝 尚紀
- - Daniel Tomio Coelho(劇団Fierce)
- - 清水順二
など
会場・チケット情報
- - 会場: 松下IMPホール
- - チケット代: 前売りS席(特典付き): 9,900円 / A席: 8,500円
- - お問い合わせ: E-mail: [email protected]