福山市とNIJINアカデミーの連携の背景
不登校の子どもたちに新たな学びのチャンスを提供するため、福山市教育委員会とNIJINアカデミーは業務提携を結びました。この連携により、福山市の小中学生が抱える教育的な challenges に対して、一層効果的な支援が実施されることになります。
福山市は、これまで校内でのサポートや市のフリースクール「かがやき」を通じて、不登校の子どもたちに多様な支援を行ってきました。こうした取り組みで、安心して学ぶ環境が整えられてきました。
一方で、NIJINアカデミーは、全国の小中学生を対象にオンラインベースの探求型学習やプロジェクト活動を展開する新しい教育の形式です。この連携によって、参加する子どもたちはメタバース空間を利用した新しい居場所を得ることができます。
NIJINアカデミーが提供する具体的支援内容
1.
メタバース校舎へのアクセス支援
福山市内の不登校の子どもたちは、仮想空間上の「メタバース校舎」にアクセスし、安心して学べる場所を手に入れます。
2.
対話に重きを置いたオンライン授業
従来の一方通行型の授業スタイルから脱却し、対話を重視した授業形式により、子どもたちが自ら考える力を育むことができます。
3.
子ども主体のプロジェクト活動
個々の興味や関心から始まるプロジェクトを、子どもたち自らがデザインします。大人は「先生」ではなく、伴走者としてサポートします。
4.
個別学習サポート
学びに不安を抱える子どもたちには、それぞれに合った方法で理解を深めていけるよう手助けします。
5.
心理的支援の整備
メタバース校舎で安全な学びを進めるため、教育委員会と家庭との連絡体制を築き、必要に応じてカウンセリングや個別面談も行うなど、継続的な支援を提供していきます。
福山市教育委員会の見解
福山市教育委員会は、校内外のフリースクールや居場所づくりに力を入れています。2018年から開始した校内フリースクール「きらりルーム」や、2019年に設置された「かがやき」では、多様な学びの機会を提供していますが、全ての不登校児童生徒に対応しきれていない現状があります。
この業務提携によって、NIJINアカデミーのメタバース空間は、新たな学びの選択肢となり、不登校の子どもたちが自信を持ち、他者との関わりを感じながら成長する手段となることが期待されています。最終的には、フリースクール「かがやき」への通室や登校を促進し、社会的な自立を目指すことを促すことを目指しています。
NIJINアカデミーの概要
NIJINアカデミーは、2023年9月に開校した不登校の小中学生向けのオルタナティブスクールです。多くの都道府県から入学した約500名の生徒が集まっています。プログラムは、「多層的な心理的安全性」「対話的な授業」「子ども主体のプロジェクト」を柱にしており、学校に通えないことに対する負の感情を持たせません。これにより、希望を持って未来を切り開く力を育ぶ教育を目指しています。また、希望する生徒の中で約9割が在籍校の出席認定を得る成果も上げています。
まとめ
このように、NIJINアカデミーと福山市教育委員会の連携は、教育の新しい形を模索する姿勢が伺えます。メタバース空間という新しい学びの場を通じて、不登校の児童生徒にとって多様な選択肢が広がることを期待してやみません。