50代のメンタル負担を噴出させる職場環境と弊害

現役医師が運営する退職・給付金サポートサービス「TEATE（テアテ）」が実施した調査によって、50代のメンタル不調や退職に関する実態が明らかになりました。調査対象は、退職や休職を経験した400名で、特に50代に焦点を当てた結果に驚かされます。

調査から浮かび上がる厳しい現状

調査からは、50代の働き手が退職や休職に踏み切るまでに、実に39.2%が1年以上耐え続けていたことが分かりました。この数字は20代の「14.3%」と比較すると、約2.7倍にも達します。さらに、回答者の半数が「半年以上」も限界状態で働いていたことも判明し、年齢が上がるにつれて「我慢する」傾向が見て取れます。

仕事を続ける理由として、特に50代は「自分が抜けたら職場に迷惑がかかる」という責任感が根強いことが問題です。この責任感は、若い世代に比べておよそ4倍も高いという結果が出ています。

「SOSサイン」に耳を傾ける重要性

体からのSOSサインに注意を払うことが重要です。調査によると、最も多かったのは睡眠障害で、56%が経験していると答えています。また、出勤前の身体反応や感情の乱れも多くの人が抱えており、これらの症状は無視されがちです。特に女性は感情的になりやすく、周囲から誤解されることも少なくありません。

我慢の代償と早期のケアの重要性

我慢を続けた結果、約8割の人が何らかの深刻な悪影響を受けたと回答しています。唯一「問題なく働き続けられた」と答えた人は21%に過ぎず、その他の多くは精神的・肉体的な問題が長引いてしまったことが示されています。

「迷惑をかけたくない」という気持ちが、結果的により大きな迷惑につながるという皮肉な現実があります。早期にケアを受けることが、より大きな問題を未然に防ぐために重要です。