トークイベントの概要
2023年に出版されたエッセイ『静夫さんと僕』が、2026年1月26日にコミックエッセイとして再登場します。この作品は、塙宣之さんが義理の父・静夫さんとの日常を心温まる形で描いたものです。この再出版を記念したトークイベントがHMV & BOOKS SHIBUYAで開催され、塙さんと音楽プロデューサーでエッセイストのジェーン・スーさんが登壇しました。
塙とジェーン・スーの特別な共演
普段はニッポン放送でそれぞれの番組を担当しているため、なかなか共演する機会がなかった塙さんとスーさん。二人は数年前に偶然TBSラジオで再会した際に、共演の機会を逃さないようにと話していたかもしれません。今回のイベントは、その夢が実現した瞬間でもありました。
スーさんは「塙さんの声が聞けるのが楽しみ」と思いを語り、塙さんも「非常に珍しい組み合わせですね」と笑いながら応じます。トークの中では、お互いの仕事やプライベートについても触れ、会場の空気は和やかなものでした。
コミックエッセイ化の経緯
塙さんが本書をコミカライズするきっかけについて語る中、彼は自身が『大家さんと僕』という作品に影響を受けていると明かしました。最初は矢部太郎さんにお願いしようと思ったものの、最終的には“ちゃずさん”というイラストレーターとの出会いがこの作品の実現につながったと話します。
このコミックエッセイでは、義理の父への愛と、介護のリアルな側面が描かれています。その中でも、スーさんは「塙さんはどのように静夫さんと共に過ごしているのか、その関係性が羨ましい」と感想を述べました。
介護の現実と向き合う姿勢
スーさん自身も父親の介護を行っており、その経験からも介護問題について深い知識を持っています。「親との向き合い方に正解はなく、家庭によってやり方は異なる」と語り、他の家庭と同じである必要はないと感じることが重要だと伝えます。スーさんは介護にITを活用し、父の自宅にAmazon Echo Showを設置しながらスケジュール管理を行うなど、現代的なアプローチも紹介しました。
さらに、塙さんの笑いや経験がどのように介護という新しい状況に適応するのか、彼自身の成長の一環として話す姿は印象的でした。自身の家族構成や周囲にいる高齢者の介護問題についても深い理解を示し、聴衆に価値ある知見を提供しました。
心温まるメッセージ
最後に塙さんは、「こうした家族と向き合うことに悩んでいる方に対して、少しでもヒントになれば嬉しい」と述べ、スーさんも「自分のペースで介護を行うことが重要」と告げました。彼らの話の中には、思いやりや愛情が感じられ、聴衆は感動の涙を拭う場面もありました。
最後に、本書『静夫さんと僕』が読者にとって心に響く作品となることを願い、その内容を楽しんでもらいたいとの思いをお二方が伝えました。このトークイベントは、単にエッセイやコミックの紹介だけではなく、介護や家族の関係を考えるよい機会ともなりました。
書誌データ
- - 書名:静夫さんと僕
- - 定価:1,430円(税込)
- - 発売日:2026年1月26日
- - 仕様:A5判/1C
- - 発行元:KADOKAWA