廃棄を資源に変える岡山発のGXモデル
岡山を拠点に活動する環境ベンチャーである「次の灯株式会社」が、持続可能な社会を目指す新たな循環型モデルを構築しています。このモデルは、廃棄されたディーゼル排気を資源へと再生し、地域産業や雇用の確保を実現することで、CO₂排出量を最大45%削減する成果を生み出しています。
1. 循環型リビルトシステムの構築
次の灯は、ディーゼル車から出る排気物を浄化する装置「DPF(ディーゼル微粒子フィルター)」を再資源化する業務を展開。これまで捨てられていた部品を再利用可能なものとして市場に戻すことで、環境への負担を減らすだけでなく、産業の効率性も向上させています。このような循環型リビルトシステムの導入により、地方産業全体が活性化し、雇用の創出にも繋がっています。
2. 地域の未来を切り開く「技術で終わらせず、仕組みを変える」
次の灯の理念は、単なる技術革新にとどまらず、使い捨て型の産業構造に疑問を投げかけ、再生資源・物流・人材育成を組み合わせた地域発の循環産業モデルの実現にあります。このアプローチは、環境対策だけでなく、地域経済と雇用の創出にも寄与しています。近年、自治体や大学との連携も強化し、地域循環圏の構築やカーボンニュートラルの政策にも連携を進めています。
3. 地域を単位とした社会実験
次の灯は、企業単独の成果に留まらず、地域全体を巻き込んだ社会実験として機能しています。国のグリーントランスフォーメーション(GX)や地域脱炭素ロードマップとも連携が期待され、これからの環境を意識した産業政策のモデルとして注目されています。
4. 多角化する事業展開
同社は、自動車部品のリビルト事業を核として、燃料添加剤の販売、整備士の派遣、EVバッテリーの再資源化など、多岐にわたる事業を展開しています。これにより、環境と人材が循環する地域モデルを形成しています。この取り組みは、地域経済の自立と脱炭素社会の実現に寄与する公共の価値を持っています。
5. 世界展開に向けた展望
現在、次の灯は東南アジアと欧州市場でのテスト販売をスタートし、さらなる市場拡大を目指しています。ハイブリッドバッテリーや触媒、レアメタル再生技術も開発中であり、2030年頃には独自の「CO₂スコアリングシステム」をリリースする予定です。岡山から世界へ、この循環型テクノロジーを広めていくというビジョンを掲げています。
6. 会社概要
次の灯株式会社の本社は岡山県総社市にあり、東京都品川区には東京オフィスも構えています。公式ウェブサイトで最新情報をチェックし、地域発の環境ビジネスに関心を持ってみてはいかがでしょうか。
- - 会社名: 次の灯株式会社(Tsuginohi Co.,Ltd.)
- - 所在地: 岡山県総社市真壁1448-1(本社)
東京都品川区北品川1-1-11 第3小池ビル5F(東京オフィス)
- - 代表取締役: 黒川聖馬
- - 設立年月日: 2018年7月2日
- - 事業内容: 自動車部品リサイクル・環境関連技術開発
- - URL: 次の灯株式会社
このように、地方から発信される新たな取り組みが、未来の社会を形作る一端を担っていることを忘れてはなりません。