環境に優しい学校給食用牛乳パック「テトラ・ブリック®」
1. テトラ・ブリック®の拡大採用について
日本テトラパック株式会社は、学校給食向けにメイド・イン・グリーンの牛乳パック「テトラ・ブリック®」の新しい包材が、合計19の乳業メーカーによって採用されることになりました。この新たな展開では、使われるコーティング材料が植物由来のポリエチレンに変更されており、持続可能な社会への一歩を踏み出しています。
特に、新たに協同乳業株式会社、フクロイ乳業株式会社、美濃酪農農業協同組合連合会、雪印メグミルク株式会社の4社がこのパックを採用することになります。これにより、全国の学校給食で使用される牛乳パックの約9割が、環境負荷の少ない材料で製造されることが見込まれています。
2. CO₂排出量の削減
新パックは、植物由来ポリエチレンを使用することにより、CO₂排出量をおおよそ50%削減することが可能です。この目標は、再生可能資源比率を従来の77%から99%へと引き上げることで実現されています。特に、2023年からの対応によって、年間で約1,100トンもの化石由来プラスチックの使用を削減することが期待されています。
3. 環境教育の推進
日本テトラパックは、学校給食用包材の提供だけでなく、環境教育支援にも積極的に取り組んでいます。文部科学省に認定された環境教育教材「地球環境のためにできること~ある牛乳パックのひみつ~」が、2024年から小学校向けに無償で提供されることが決定しました。この教材は、全国700校に先着順で配送され、子どもたちが環境について学ぶ良い機会となるでしょう。
さらに、特設サイトを通じてリサイクルや環境についての学びの場を提供し、新包材を使用した学校での出前授業も実施することで、循環型社会の実現を目指します。
4. 今後の展望
日本テトラパックは、今後も多くの乳業メーカーとの連携を進め、全国の学校給食における持続可能な包材の普及を加速させていく予定です。環境負荷を低減し、未来を担う子どもたちにとってより良い社会を築くための取り組みは、今後も続くでしょう。また、2025年に開催される大阪・関西万博では、これらの取り組みが展示され、持続可能な食品包装の必要性が広く認識されることを期待しています。
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今回の動きは、ただの包装の変更にとどまらず、学校教育における環境意識の高揚や将来的な持続可能性への貢献にもつながる重要なステップとなります。今後私たちがどのようにして環境問題に向き合い、さらなる改善への道を築いていくかが問われています。