新種ウイルスの発見
2026-01-07 10:58:26

巨大ウイルス「ウシクウイルス」の発見が真核生物の進化の謎を解明へ

新種の巨大ウイルス「ウシクウイルス」の発見



2025年、茨城県牛久沼にて新たな巨大ウイルス「ウシクウイルス」が発見されました。これは、東京理科大学の研究チームによって行われたものであり、既知のウイルス群とは異なるユニークな構造を持っています。具体的には、ウィルスのカプシド表面に存在する特異なキャップ構造が特徴的であり、このカプシドは宿主であるヴェルムアメーバ細胞を約2倍に肥大化させる細胞変性効果を示します。

背景と研究内容



ウシクウイルスは、近年注目を集めている「細胞核ウイルス起源説」に関連しており、真核生物の進化を探る上で重要なカギとなる可能性があります。この説は、大型のDNAウイルスが原核細胞に感染し、真核生物が形成されたことを提唱しています。ウシクウイルスの発見は、進化系統学的な観点から、その解明を助けるものとして期待されています。

この研究は、武村政春教授を中心としたチームによって行われ、ウイルスのゲノム解析の結果、ウシクウイルスは2019年に発見されたメドゥーサウイルスに類縁関係にあることが明らかになりました。しかし、このウイルスは多くの新たな特徴を備えており、特に宿主細胞を2倍に肥大化させる能力はメドゥーサウイルスとは異なる点です。

特徴的な影響



ウシクウイルスは、感染したヴェルムアメーバ細胞に対して特異的に細胞変性効果を示しました。感染から36時間後には細胞が最大に肥大化し、この過程がウイルスの複製に深く関わっていることが示唆されます。この研究は、真核生物におけるウイルスの役割について再考を促すものです。さらに、ウイルスが宿主の細胞内でウイルス工場を形成し、核膜を破壊する様子も観察され、ウイルスがどのようにして宿主細胞を利用するのかが明らかになってきています。

将来的な期待



ウシクウイルスの発見は、進化的背景を理解する上での第一歩であり、ウイルス–宿主相互作用のメカニズム解明にも寄与すると期待されています。武村教授は、今後もこの分野の研究を通じて真核生物の起源や進化の謎を解明することを目指しています。

この新規ウイルスの重要性は、現代の生物学における理解を広げるだけでなく、我々の生命の起源そのものに迫る機会を提供するかもしれません。今後の研究の進展が期待されます。

研究の発表



本研究の成果は、2025年11月24日に米国微生物学会の発行する「Journal of Virology」にオンラインで発表されました。さらに、今後も新たな研究が進むことで、ウィルスが私たちの生物学的理解において果たす役割が明らかになることを期待しています。ウシクウイルスの研究が、どのような新しい発見をもたらすのか、今後の進展から目が離せません。


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