企業が注目する物流の基本単位「パレット」の重要性とは？

2025年10月28日、物流業界の未来を考える「物流・ロジスティクスセミナー」が開催されます。このセミナーでは、日本パレットレンタル株式会社の代表取締役社長である二村篤志氏が登壇し、物流の基本単位「パレット」の重要性について語ります。

物流が経営の重要課題に

近年、物流は単なる物流業務にとどまらず、企業の戦略や経営において欠かせない要素となっています。人口減少による輸送力不足や地域格差、環境問題への配慮など、多くの課題が存在し、それに対応するための戦略が求められています。

このような背景の中で注目されているのが、「一貫パレチゼーション」という物流の概念です。これは、標準化されたパレットを企業間で共有し、効率的な物流を実現するための手法です。

一貫パレチゼーションとは

一貫パレチゼーションは、企業間で標準パレットをリレーし、物流全体を最適化する手法を指します。このプロセスでは、自動設備やIT技術が連携し、作業の効率化や環境負荷の軽減が図られます。パレットは、荷役作業を効率化し、トラックドライバーの負担を軽減します。従来の手作業では荷物の積み下ろしに1.5時間から2時間かかることが多いのに対し、パレットを利用することでその時間は約4分の1に削減されます。

このような効率化を実現するためには、企業が個別にパレットを所有するのではなく、産業界全体での共有が重要です。そこで日本パレットレンタル（JPR）は、企業のニーズに応じた標準規格パレットを保有し、レンタル方式で提供しています。さらに、全国の卸売業や小売業から使用後の空パレットを回収するネットワーク「共同回収システム」を展開し、物流環境の向上に寄与しています。