知床で観光安全DX施策が始動—地域魅力を守る新たな取組み
2026年7月14日、北海道斜里町にて、INCLUSIVE Holdings株式会社、AUTHENTIC JAPAN株式会社、斜里町による「観光安全DX」事業の開始式が行われました。この事業は、地域社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する施策の一環として、LPWA通信網を利用し、安全な観光体験の実現を目指します。
事業開始式の概要
式典には、斜里町の山内浩彰町長、総務省北海道総合通信局の和久屋聡局長、AUTHENTIC JAPANの八木澤美好専務取締役、そしてINCLUSIVE Holdingsの木村美樹代表取締役社長など、関係者が出席しました。まず、山内町長と和久屋局長からの挨拶があり、続いて事業の概要が説明されました。
この事業では、知床半島における観光エリアの安全確保のために、通信環境に依存しないLPWA通信網を整備し、測位衛星技術と連携させて来訪者の位置情報を活用する仕組みを構築します。登山や自然散策、観光船など多岐にわたる観光エリアを対象とし、万が一の事態に迅速な捜索・救助を可能にします。
事業の背景と目的
知床は、世界自然遺産として知られる魅力的な観光地であり、しかしながらヒグマの生息密度が高い地域でもあります。2025年には、登山者がヒグマに襲われる事故が発生しましたが、観光業の再開に向けての安全対策が求められています。本事業は、その期待に応え、観光客一人一人の安全を確保するための重要な取り組みです。
また、2026年4月からは「ココヘリ」という山岳捜索サービスが開始され、知床自然センターを含む5つの拠点で専用発信機の貸し出しが行われています。このサービスを通じて、遭難時の迅速な対応が可能になるでしょう。
3者間の連携
今回の取り組みにおいて、斜里町は地域の調整や機関との橋渡しを担当し、AUTHENTIC JAPANは事業の運営を担い、INCLUSIVE Holdingsは全体管理や情報発信、衛星データを用いた地域課題解決を行います。各者の役割分担が明確にされていることが、今後の事業展開の大きなスムーズさにつながるでしょう。
今後の展望
INCLUSIVE Holdingsは、自社の地域ウェブメディア「北海道Likers」を通じて安全対策や地域の魅力を情報発信し、「安全・安心に楽しめる世界自然遺産・知床」としての地域ブランド構築を目指しています。また、人工衛星データを活用し、観光安全対策や自然災害への対応策をさらに推進していく方針です。
おわりに
知床の自然環境を守りながら観光の安全を確保するこの取り組みは、地域にとって必要不可欠な施策です。今後、実行される事業展開がどのように進むのか、地域社会全体の動向にも注目です。知床を訪れるすべての人が安心してその美しい自然を堪能できるよう、関係者一同の努力が期待されます。