NTTアノードエナジーが苫小牧に特別高圧蓄電所を設立
株式会社パワーエックスは、NTTアノードエナジー社が手掛ける北海道苫小牧市の大規模系統用蓄電所向けに、蓄電システム「Mega Power 2700A」合計28台を受注しました。これにより、2028年度に運転開始を予定しているこの蓄電所は、地域の電力需給の安定化に大きく寄与することが期待されています。
特別高圧蓄電所の概要
今回新設される「北海道苫小牧蓄電所」は、再生可能エネルギーの導入拡大を支援するため、電力系統に接続して充放電を行います。これにより、道内の電力需給バランスの安定化が図られ、今後さらなる再生可能エネルギーの導入が促進されるでしょう。
本プロジェクトは、経済産業省・資源エネルギー庁が主管する「令和6年度再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」にも採択されており、国の後押しを受けて進められています。
パワーエックスとNTTアノードエナジーの連携
パワーエックスとNTTアノードエナジーは、2025年4月に最初の蓄電システムを採用した「福岡若松蓄電所」を竣工以来、国内6拠点で高圧蓄電所の構築を目指しています。今回の苫小牧市の蓄電所は、両社にとって8拠点目となりますが、従来の案件を上回る規模での特別高圧蓄電所は初めてです。
今後も両社は連携を深めながら、蓄電所の開発を進め、日本全体のカーボンニュートラルの実現に向けて貢献していく意向を持っています。
蓄電システムの特徴
今回受注した「Mega Power 2700A」は、28台設置され、合計76.7 MWhの蓄電容量を誇ります。この容量は、一般的な世帯約6,700件の1日分の電力消費に相当します。
- - 設置拠点: 北海道苫小牧蓄電所
- - 蓄電開始予定: 2028年度
- - PCS出力: 18.2 MW
- - 使用されるバッテリーの種類: リン酸鉄リチウムイオン(LFP)
- - 生産地: 岡山県玉野市
- - 各コンテナのサイズ: 20フィート(ISO規格)
- - 蓄電能力: 公称容量は約2,742 kWh
つまり、この蓄電システムは特別高圧のニーズに応えるものであり、電力供給の安定性を重視した設計となっています。地域の再生可能エネルギーの積極的な活用を通じて、持続可能な社会の実現に寄与することが期待されます。
このように、NTTアノードエナジーとパワーエックスの取り組みは、日本のエネルギー政策における重要な一部となっており、今後の展開に注目が集まります。