三菱UFJ銀行がPrivate AIを採用しデータ秘匿化を強化
三菱UFJ銀行(本社:東京都千代田区)が注目を集めています。国内の金融業界の先駆けとして、MUFGビッグデータ基盤「OCEAN」において、カナダ・トロントに本社を置くPrivate AIのデータ秘匿化ソリューションを導入したのです。この取り組みにより、メールやコールセンターの通話内容、社内文書、PDF、チャットログなど、多岐にわたる非構造化データに含まれる個人情報(PII)や機密情報を高精度に自動で検出し、秘匿化することが可能になります。これにより、安全にデータを「OCEAN」へ連携し、全社的なデータ分析業務の推進を図っています。
近年、金融機関では生成AIの活用やデータの高度利用が急速に進展しています。しかしそれと同時に、個人情報の保護やデータガバナンスの重要性も増してきています。このような背景の中、Private AIのソリューションは非常に注目されています。その特徴は、クラウドにデータを送信せず、オンプレミスやクローズドな環境内でリアルタイムに個人情報を秘匿化できる点です。この柔軟性により、従来のガバナンスを崩すことなく、安全性を維持しながら生成AIや高次データ分析基盤の展開を進めることができるのです。
また、正式採用に先立ち行われた技術的な検証では、実務に即した多様な非構造化ファイルを使用して性能を評価しました。その結果、実運用に耐えうる高精度な匿名化能力が確認されました。特に、金融機関において重要視される氏名、住所、電話番号、口座番号、保険証番号といった情報カテゴリでも、その性能が実証されています。
三菱UFJ銀行は「OCEAN」へのPrivate AIの適用を皮切りに、さらにコールセンター業務の高度化や不正検知、リスク管理の強化、社内の知識活用に関する取り組みも進める計画です。これにより、安全性と生産性を両立した次世代のデータ基盤を築くことを目指しています。
Private AIについて
Private AIは2019年に設立されたテクノロジー企業で、プライバシーと機械学習の専門家によって運営されています。カナダ・トロントを本拠地とし、独自の機械学習アルゴリズムを用いて、多言語に対応した個人情報の秘匿化を行っています。現在までに52以上の言語で、50種類以上の個人を特定できる情報(PII)に対し、迅速かつ正確な秘匿化処理を実施することが可能です。企業が取り扱うデータが増加する中で、Private AIは個人情報保護法やGDPRに準じた法的要件を満たすデータ管理を提供しています。
日本市場には2023年9月に進出し、ガートナー社が選定するプライバシー分野のCool Vendorsにも選ばれました。今後の展開に目が離せません。
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