医療の未来を共に創る『第1回 シグマックスPOセミナー』
2024年2月15日、東京都内において医療とスポーツ、そしてウェルネスの分野で身体活動を支援する日本シグマックス株式会社が主催した「第1回 シグマックスPOセミナー」が開催されました。このイベントは、義肢装具士を対象にした情報提供の場であり、単なる製品紹介に留まらない、医療の質向上を目指した継続的な取り組みの一環として位置づけられています。セミナーには、全国から69名の義肢装具士が参加し、各講演に対して熱心に耳を傾けました。
セミナーの目的と背景
義肢装具士は、事故や病気により身体機能を失った患者の社会復帰を支援する重要な役割を持つ専門職です。日本シグマックスは、この職種が日常業務で直面する課題に寄り添い、解決策を提供することを使命としている企業です。そこで、義肢装具士の知識向上を目的としたセミナーの企画が実現しました。医師を含む専門家による講演や最新の医学トレンドが紹介され、参加者同士の情報交換の場ともなりました。
各講演の内容
プログラム1:思春期特発性側弯症への挑戦
まず、福島県立医科大学の白土 修先生が、「思春期特発性側弯症(AIS)に対する治療」と題して講演を行いました。AISは特に10代の女性に多い疾患であり、その治療法には経過観察や装具療法、手術療法が含まれます。白土先生は、特に義肢装具士の制作する治療用装具の重要性について詳しく説明しました。装具療法は科学的根拠のある治療法であり、長時間の装着が求められますが、目立つことや不便さから治療を中断する例もあると指摘しました。新たな「体幹装具SF用パーツ」がこの課題に対する解決策として期待されています。
プログラム2:グローバルスタンダードの膝装具
続いて、EnovisのDiego Román氏による「DONJOY膝装具の価値」についての講演が行われました。DONJOYブランドの装具は、世界中のスポーツ選手から高い評価を得ており、医学的根拠に基づいた開発がなされています。膝関節の動きに対応するための剛性や過伸展の抑制などが強調され、具体的な使用事例や研究結果が紹介されました。
プログラム3:商品開発プロセスの重要性
最後に、商品企画開発部リーダーの平田 海氏が、自社の商品の企画立案から販売までのプロセスについて説明しました。「快適性」「操作性」「耐久性」が求められる商品の開発は、多くの試験・評価を経て実現されることが強調されました。また、臨床研究に基づいたエビデンスを重視することの重要性についても述べられました。
参加者の声と今後の展望
セミナーを通じて、参加者たちは臨床で役立つ知識を得られたと高く評価しました。また、医療現場での実用的な情報が提供されたことにより、再度のセミナー開催を望む声も多く寄せられました。日本シグマックスは、今後も義肢装具士のニーズに応じたテーマで継続的にセミナーを企画し、医療の質向上に貢献していく予定です。
日本シグマックスの企業理念
日本シグマックスは、運動器障害の予防、診断、治療、回復に特化した製品を提供し、人々がより健康で快適な生活を送る支援をします。また、整形外科分野に強みを持ち、関節用装具やリハビリ関連製品を展開しています。この企業は、医療機器メーカーとしての責任を果たし、患者の生活の質向上に寄与する取り組みを今後も推進し続けます。