生成AIでシステム障害調査を加速する新サービス『Tracis』が登場
株式会社BTM(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:田口 雅教)が、システム障害時の原因調査を自動化するSaaS型AIエージェント『Tracis』の提供を開始しました。初回の導入先として選ばれたのは、株式会社バリューデザイン(以下、バリューデザイン)です。本記事では、同サービスの特長や導入効果、さらには今後の展望について詳しく解説します。
AIOps市場の成長と課題
近年、システムの複雑さが増す中で、障害が発生するとエンジニアへの負担が膨らんでいます。原因特定や復旧にかかる時間は長引き、異なる部署間でのやりとりが煩雑化し、数時間かかることも少なくありません。こうした問題を解決すべく、AIを用いたIT運用の自動化を支援する「AIOps(AI for IT Operations)」市場は急成長しています。2024年度には約86億円規模となり、年平均20%以上の成長が見込まれています。
『Tracis』の特長
『Tracis』は、ユーザーが自然言語で質問を入力することで、AIが自律的に情報を収集し、調査を実施します。たとえば、「〇時台に顧客番号XXが接続できない原因は?」といった質問をするだけで、AWS環境やデータベースから必要な情報を抽出し、自動でSQLを生成・実行、さらにはログ分析を行います。これにより、以下のような効果が見込まれます。
1.
専門知識不要:AWSやSQLの知識がない非エンジニアでも、自ら即座に問題を特定。
2.
調査時間の短縮:従来は数時間かかっていた調査が、数分で完結。
3.
エンジニアの負荷軽減:定型的な調査から解放され、エンジニアが本来の業務に専念可能。
バリューデザイン社の声
バリューデザインは、国内13万店舗以上に決済インフラを提供しており、システムの安定性が不可欠です。新たに導入した『Tracis』によって、システム障害に関する問い合わせの初動調査を効率化し、運用負荷を軽減しています。バリューデザイン社は、「ログ抽出や関係者への確認にかかる時間を短縮でき、対応が迅速になった」と述べています。
今後の展望
BTMは、『Tracis』をストック収益の柱として位置づけ、以下の戦略で事業を拡大していく方針です。
1.
フリーミアムモデル:一部機能を無料で提供し、その効果を実感した顧客を有料版へ誘導します。
2.
開発会社データベースの活用:全国のシステム開発会社のデータベースを用いて、高効率な市場展開を図ります。
3.
クラウドサービスとの連携:今後は、さくらインターネットのクラウドでも同様のサービスを検討し、国内市場の拡大を目指します。
BTMは、生成AI技術を駆使して日本のDX推進と生産性向上に貢献していくことでしょう。今後の『Tracis』のさらなる機能拡充に期待が寄せられています。
参考情報